去年のSTAP細胞の事件と佐村河内事件とである。STAP細胞に関しては、やはり実証性が求められる科学の分野の話なので、比較的早くから疑問視せられ、その杜撰さが明るみとなった。一方で、佐村河内の件はゴーストライターの告発が無ければ、今も嘘が罷り通ってゐたのかもしれない。

佐村河内の件は、レコード会社や佐村河内を取り上げたマスメディアの連中も、金になるといふことで、嘘と知りながらわざとそれに乘ってゐたと考へられる。その点では小保方氏のSTAP細胞の方では、マスメディアは嘘に氣附かずに騙されただけかもしれぬが、関係する研究者たちは皆嘘に荷担してゐたと思ふ。

この樣に虚構にはそれを後押しする連中が必ずゐる。佐村河内事件は彼を有名にしてレコードを沢山賣らうとする連中で、STAP細胞の方は、助成金が欲しい研究者たちであった。

かう考へると世間にはまだまだ多くの虚構が罷り通ってゐる樣に思ふ。しかし、それらは佐村河内の件の樣に内部告発が無ければ分からないと思ふ。特にマスコミやレコード会社が荷担すれば、嘘が暴かれるのは容易ではないだらう。