日本のベートーベンと言はれた、被爆二世で全聾の佐村河内守が実は別人に作曲させて、耳も聞こえてゐたと言ふニュースがあった。その後、STAP細胞といふ万能細胞の研究に疑惑が生じてゐる。

これらに通底してゐることは何か。それは本質を見抜けなくなった社会である。佐村河内に関しては、騒動が大きくなって初めて知ったが、NHKスペシャルでも特集されてゐたやうである。週刊文春によると、朝日も讀賣も多く取り上げてゐたやうである。STAP細胞についてはまだ詳しくはわかってゐないが、画像の使ひ回しや論文の登用が指摘されてゐる。

本質を見抜く力を失った社会では、虚栄心や自己顕示欲の強いサイコパスが跋扈する。顕在化してゐない嘘が今だに多くあるのだらう。本質を見抜くには教養を高め、聞屋に踊らされぬやうにすべきである。