E=mc2  (ビッグバンは誰の意志?) | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

アルベルト・アインシュタインが「特殊相対性理論」の推論として1905年に発表した、世界で一番有名で「美しい方程式」と称賛される…

 

E=mc2

 

エネルギー (E) = 質量 (m) × 光速度 (c) 2

 

大雑把にいうとこの「方程式」は、質量とエネルギーが等価であることを意味し、エネルギーを計算するには、質量と光速を使うと説明できるということです。

「光速」は、299,792,458,m/s(秒速 約30km)で一定とされていますからc2」は定数です。

 

少し難しくいうと、質量の消失はエネルギーの発生であり、エネルギーの発生は質量の消失を意味します。

つまりエネルギーを転換すれば無から質量が生まれるということです。

 

「物理方程式」など全く無縁で門外漢の私ですが、この方程式と出会い、その概要を知ったとき

長い間私の中で悶々としていた「2つの疑問」が解けたような気がしたことを思い出します。

 

現代宇宙物理学において、私たちが生きるこの世界は「ビッグバン」で始まったとされていますが…

 

「疑問その1」

ビッグバンとはどれ程「大きな爆発」だったのか?

 

人類史上初めて実戦で使用された核兵器「広島型原爆」は、積載されたウラン50kgのうち、800g~1kgが核分裂反応を起こしたと推定されています。1kgに満たないウランが核分裂しただけで、当時の広島市の市街を吹き飛ばし多くの人命を奪いました。

実際、広島・長崎に落とされた原爆の「質量欠損(質量がエネルギーに変わった分量)」約1グラムだと言われています(3)

 

Emc2世界一有名な方程式の伝記(1) という本に分かりやすい一節がありました。

 

太陽が作られるずっと前に宇宙が生まれたとき、ごく最初の短期間は極めて高密度で極めて「集中」した状態にあった。 密度が高いときにはEmc2の式に則ってE」の側から「m」の側へと大量の「放出」が起こる。 純粋なエネルギーからありふれた通常の物質が作られる。それがゆくゆくはよく知られた恒星や惑星や生物を形成するわけだ。284p

 

「=」の「左」「右」を行き来するとき、つまり「エネルギー」が「物質」または「物質」が「エネルギー」に変わるとき「大量の放出」現象が起こる…  それらの一つが「核分裂」「核融合」と呼ばれる現象(2)なのでしょう。

 

それは私たちが使う言葉の「爆発」「破裂」などではとうてい言い表せない、想像を絶する規模の「大爆発」だったのでしょう。

 

「疑問その2」

ビッグバンの「前」には何があったのか? 

「何もなかった」という人がいるが「何もない」とはどういう意味なのか?

 

私は小さい頃「生まれる前、私はどこに居たの?」「死んだら消えてしまうの?」「この世(宇宙)にも終わりがあるの?」「この世に始まりあるのなら【始まる前】ってなにがあったの?」などと考えて眠れない夜を過ごしたことが何度もありました。

現在の物理学者でも難解な「問い」ですから、子どもの頭では「答え」などでる分けなどありません。

しかし「E=mc2」は私におぼろげながらこの問いの「答え」を示してくれました。

 

それは「【始まる前】→【ビッグバン以前】には物質は存在せず膨大なエネルギーだけがあったのです。

物質が存在しないので「時空」つまり空間・時間もなかったのです。

 

ビッグバンは何故 起きたのか? 誰が起こしたのか?

言い換えれば、それは誰の意思だったのか??

 

この人類普遍の素朴な質問、その答への探求が「神」が誕生した背景でもあるのでしょう。

 

そこに「神の意思」がなければ「辻褄」が合わなくなります。

ユダヤ教・キリスト教の聖典である旧約聖書『創世記』の冒頭には、以下のような天地の創造が描かれています。

 

1日目 暗闇がある中、神は光を作り、昼と夜が出来た。

2日目 神は空(天)をつくった。

3日目 神は大地を作り、海が生まれ、地に植物を生えさせた。

4日目 神は太陽と月と星をつくった。

 

神は「光」を作り… 「大地」を作った…


では「何故」?

 

アインシュタインは「偉大なる長老」(彼は神のことをこのように呼んでいた)が人間たちの住む宇宙をどのような意図で作ったのかを理解することは自分に課せられた義務だと考えていたのだ。(同著109p

 

科学の発展に「神の存在」は不可欠だったのでしょうね…

 

nico

 

 

引用

 

(1) E=mc2 世界一有名な方程式の「伝記」

デイヴィッド・ボダニス 著 ハヤカワ文庫

 

(2) 核反応

核反応(nuclear reaction)には二つある。核分裂(Nuclear fission)と核融合(Nuclear fusion)。

 

(3)質量はエネルギーである

http://www1.odn.ne.jp/~cew99250/html/R_3.html

 

参考

 

Albert Einsteinの生涯と代表論文 年表

http://www.einstein1905.info/einstein/life.html

 

E=mc2

https://ja.wikipedia.org/wiki/E%3Dmc2

 

リトルボーイ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4?wprov=sfti1