先月(5月)、wowowで、寅さんシリーズ全作品の再放送をしていた。
今までに私が見たのは1985年以降の3~4作品だったと思う。
今回、可能な限り録画をし、ほぼ全作品を観ることができた・・・
第1作から特別編まで、49作品を見終えた今、
山田洋二監督が「男はつらいよ」シリーズで伝えたかったことに、少し触れることができた気持ちになった・・・
監督は『車寅次郎』と彼を取り巻く人間たちを通して「幸せ」とは何かを問いかけたかったのではないのか・・・
妹のさくらとおいちゃん・おばちゃんは、結婚もせず、全国を旅しテキヤ稼業を続ける寅さんを「不幸せ」だと言い、
毎日資金繰りに追われるタコ社長は、寅さんの生き方を「幸せ」だと言う・・・
最後のマドンナ・リリーは寅次郎と結婚すれば「幸せ」になるのではと夢を抱き、
寅次郎は、結婚すればリリーを「不幸せ」にするのではと躊躇する。
甥っ子の満男は、最初さくらの影響で寅次郎は「不幸せ」なおじさんだと思っていたようだが、
泉に恋をし、就職をして毎日感動のない生活を続けているうちに、寅次郎の生き方こそ「幸せ」だと憧れを抱き始める。
「男はつらいよ・寅次郎の休日」 のエンディング、満男が
『人間は本当に分かりにくい生き物だなぁ と 近頃しみじみ僕は思うんだ・・・』と呟く・・・
日常の些細な出来事で「幸せ」「不幸せ」が交錯する人間の感情・・・
それを満男は「分かりにくい生き物・・・」と表現したのではないか・・・
いずれにしても全作品・約100時間にもなる「男はつらいよ」シリーズは、日本の映画史に残る傑作の一つだということに異論をはさむ人はいないのではないのだろうか・・・
映画シリーズは、松竹によって1969年(昭和44年)から1995年(平成7年)までに全48作が、1997年(平成9年)に特別編1本が製作された。なお、第1作は1969年8月に上映された。
山田洋次が全48作の原作・脚本を担当。第3作、第4作を除く46作を自ら監督した。第3作の監督は森崎東、第4作は小林俊一である。第5作を山田が再び監督し、シリーズを完結させる予定であったが、あまりのヒットに続編の製作が決定した。
シリーズ前半で、さくらと博が家を買うが、その資金は叔父ちゃん(車竜造)と叔母ちゃん(車つね)が草団子屋『とらや』を抵当に入れ、「朝日印刷所」の社長・タコ社長が連帯保証し銀行から借り入れしたものであった。
道理で、タコ社長が家族同然に扱われるか合点がいった。
寅次郎にはラブシーンはないが、満男は泉(後藤久美子)、第46作 「男はつらいよ 寅次郎の縁談」で島の看護婦・亜矢(城山美佳子)とキスシーンがある。
次回から、「男はつらいよIndex」を記事にします。
寅さんファンの何かの参考になれば幸いです。
あなたは「幸せ」ですか・・・ 「不幸せ」ですか・・・
Nico
( 引用・転載 : Wikipedia他 )