ムバラクよ、今、大統領を辞めるな! | ニカラオの日々是好日

ムバラクよ、今、大統領を辞めるな!

サウジアラビアのアブドラ国王は、米国のオバマ大統領に激しい抗議の電話をかけた。

「ムバラク大統領は後継の体制ができるまでその職責を全うし、名誉ある引退を行わなければならない。もし、米国がエジプトへの援助停止をちらつかせて、無理に大統領を辞めさせようとするのであれば、米国のかわりにサウジアラビアが援助を行う」

長年、エジプトのリーダーとして働き、米国、イスラエルとイスラム諸国の間に入って、地域の安定に寄与した人間に対する、あまりにも恩知らずな米国の態度に、サウジアラビアの国王は異例中の異例といえる抗議の電話を米国大統領にかけた。
アブドラ国王はよほど腹に据えかねたのだ。

わしは、アブドラ国王にまったく賛成する。
今、この混乱したエジプトからムバラクが国外に出たら、反政府抗議集会は図に乗って、一層暴徒化する。
軍は結局、戒厳令に基づく武力行使により、民衆を排除せざるを得なくなるだろう。

ムバラクの退陣とつぎの政権への政権委譲過程が明確になった段階で、暴力的な反政府行動はやめるべきだ。
すでに、一部の民衆は暴徒化し、店舗等をおそっている。
産業はマヒし、観光客は全く来なくなってしまった。

今、広場に出ている若者に次の政権のビジョンはない。
ただ、お祭り騒ぎを楽しんでいる者と今までの抑圧させた感情を吐き出している者がいるだけだ。

ムバラクよ。
もう少し我慢しろ。
一生懸命やってきたあなたに対する仕打ちとしてはあまりにひどいと思うが、民衆というものはこんなもんだということはあなたは良く知っているはずだ。
せめて、暫定的な受け皿ができるまで。
そうしなければ、イスラム原理主義者の思うつぼだ。

他の中東諸国もイスラエルさえもムバラクの早期退陣を望んでないのに、米国の大衆迎合甚だしい外交姿勢に推されて、政権が崩壊しそうである。
まあ、このことのツケはエジプト人と、安易な大衆迎合外交で反米国家を作る米国が支払うことになるのだろう。

やりきれない思いでムバラクの会見を見ることになりそうである・・・

ではまた明日 じゅる・・