ドイツがすべての株式、EU圏の国債、CDSの空売りを全面規制 | ニカラオの日々是好日

ドイツがすべての株式、EU圏の国債、CDSの空売りを全面規制

このブログでワシは何度も指摘していることがある。

「市場」とは必要な人に必要な物が効率よく手にはいるようにする仕組みであって、必要のない人が必要のない物を利ざやを稼ぐために売り買いするところではない。
ところが、現在の市場は、現物を全く必要としない投機資金が市場をコントロールし、本来の市場としての機能を阻害してしまっている。
だから、リスクが高まった国債や株式の価格を、空売りなどにより故意に変動させ、利ざやを稼ごうとする投資機関が出てくる。

それが国家の財政や実体経済に悪影響を与えていると判断したドイツ政府は、「空売り」を規制し、投機的な資金の動きを封じ込めることにした。

ワシは、ドイツ政府の今回の決定に、拍手を送りたい。
EU域内では、ドイツ単独で、かつ他国との協議なしに今回の規制策を採ったドイツに対して不快感を示している国もあるし、金融機関はドイツ一国が規制策を行っても、効果は薄いと見ている。

しかし、ワシはそうは思わない。
ドイツの空売り規制により、投機資金はドイツを離れ、リスクの大きな国の市場へ流れ込み、市場を混乱させる。
混乱した市場のある国家は、市場を安定させるために、結局空売り規制を導入することとなると思う。
時間の問題なんですよ、空売り規制の導入は。

現状、マスコミは総じてドイツの今回の措置にネガティブに反応していますが、最終的にはEU全体が、市場の冷え込みよりも投機資金の規制による市場の安定化を選ばざるを得なくなるだろう。

まあ、見てなさい、本当にそうなるから。

ではまた明日 ぬふっ眼鏡