セブの台風被害 ~アレグレの責任~ | nezumiippiki

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11月8日フィリピン中央部を襲った史上最強の台風被害で思い出したので、セブのアレグレの情報を取ったところ意外な事実を知った。

ご存知のように今回の台風は史上最強とのことで、台風が通過した周辺の被害は想定をはるかに超え、時間が経つほどに死者数は増え行方不明者数は減らない。結局、1万人近くに迫りつつある。
そもそもこのあたりに台風は滅多に来ないため、強風に対する備えは無いに等しい。、そのため、タクロバンやサマール島南部の高潮の被害を除くと、風による被害が大きいようだ。

 

 

 今回セブで被害の大きかったところは北部。台風が移動したルート上、レイテのタクロバンの左方向にセブ島北部が位置し、当然このあたりの被害は大きい。日本の自衛隊もここに来ている。
しかし、日本人が多く来るセブ市内やマクタン島は殆ど被害がない。
それなのに、何故か日本人はツアーをキャンセルしている。

 

セブ市内とセブ北端のちょうど中間地点にアレグレはあるが、アレグレの被害は限定的で、ある程度の修繕と整備とですぐにでも再開が出来る程度だったようだが、それでも当初2週間のリハビリテーションが必要と案内していた。それが2週間近く経ってから12月15日に再開するとアナウンスがあり、それではやはりかなりの被害なのかと思いきや、実はこの間、アレグレは北部救援のベースキャンプの役割を果たし、アレグレは組織をあげて被災者救援に出ていたことが分った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレグレは40部屋しかない小さなリゾートホテルだが、以前150人前後のスタッフを雇用していると聞いたことがある。ということは、この中には被災した従業員やその家族もかなりいるだろう。
アレグレの再開を遅らせてでも救援活動の方にエネルギーを使っていたのは、これがアレグレの責任ということだろう。
素直に偉いなと思った。


再開の案内を手に入れたが、宿泊客への2つの案内が目を引いた。
A’CARE for the Philippinesと名付けた活動の開始だ。A’CAREはAlegre community Assistance and Rehabilitation Effortの略。   

 1.1月31日までの宿泊するゲストの部屋代から一泊につき500ペソを被災者救援の基金に献金する。

つまり、アレグレは収入を減らしてでも被災者を助ける。そのためには、キャンセルなどせずアレグレで休暇を取って欲しい、ひいては被災者救済に繋がる、ということ。

 

2.被災地復興に宿泊ゲストのボランティアを求める。専門家が指導監理し安全に行えるようにする。参加者には食事と記念にA’CARE Volunteer Vacation T-shirtがもらえる。


今回の被災地は広範囲に渡るので、自国のみならず世界各国からの救援活動があってもなかなか全てをカバーできず、労力も不足し、善意あるボランティアの協力が欲しい、ということ。東北の震災の時もボランティア・バケーションが行われたが、さすが海外となると難しい。
しかし、もともと海外のリゾートに行く予定の人は考えても良いのではないだろうか。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

アレグレはセブでは珍しく本物のビーチを持ち、サンクチュアリに指定されているハウスリーフもあり、ビーチ目的のツーリストが来るリゾートとして知られている。
客層も他のホテルと違い欧米と日本のお客がメインの落ち着いたイメージ通りのリゾートだ。
筆者、最初のセブのリゾートがアレグレであったがため、それ以外のセブのリゾートには泊まれなくなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

素晴らしいリゾートで人様の役にも立つ。
悪くないと思う。
筆者も出来れば1月中に再訪したいと思う。

アレグレの救援活動の写真はアレグレのフェイスブックからお借りしました。
その他の写真はいつもの通り自前の写真です。