シェルティ、道で殴られる | カタル・ノ・ダ

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40歳でアーティストになったねずみっ子が、ぼそぼそカタル・ブログ。
愛娘犬のシェルティのニナちゃんと、12歳下のフランス人天使と一緒にパリの端で暮らしています。

まだショックのままだけど、こういう事が起こりうる、という事を知ってもらう為にもブログに書きます。


昨日、天気がよかったので、愛犬とパリの中心部までお散歩がてらに行ってきました。

シェルティはパリであまり見かける事の無い珍しい犬種なのか、色々な人が「可愛い!触らせてください」とか「抱っこさせて」といいながら話しかけてきます。

ワシはもちろん、愛犬のニナちゃんには人から愛され、愛す様なワンコになって欲しいので、どんどん皆さんの要望を受け入れます。

中には、犬が大嫌いな人もいるので(ワシも去年までそうでした^^;)、あからさまによけられたり、特にアラブ系の方(← 差別ではなく、ワシの経験で)は犬が苦手な方が多いようで、細い道を犬連れで歩いていると「オレが通れないだろ!」と怒鳴られることもあります。

そこまで言わんでも、と思いますが、嫌いなものはしょうがない、と思い抱き上げたり、できるだけワシの足のすぐそばを歩かせたりします。

ダーは「歩くときに犬は必ず飼い主のつま先から前に出ては行けない」派なので、常に半歩後ろを歩かせるようにしつけしています。


で、昨日も半歩後ろを歩かせながら信号待ちで立ち止まった。

ニナはいつも通り、ワシの少しだけ後ろで、ワシが横断歩道を渡る瞬間を待っている。

すると、突然

「ギャン!」

という、ニナの叫び声が聞こえた。

あわてて振り返ると、ニナがお座り状態で少し震えている。

すると、杖を持ったアラブ系のおじさんがワシの隣に並んだ。


とっさに思った。


このおじさん、杖でニナを叩いた?!


あたりを見回しても、ワシらの近くにいるのはこのおじさんだけ。


ワシ 「あの、ムシュゥ、失礼ですが・・・」

おじさん 「はぁ?!なんか文句あるのか!」

ワシ 「今、ワシの犬が叫んだんですが、何かありましたか?」

おじさん 「知るか、ボケ!」


貴様がボケじゃ!

と言い返したかったけど、もの凄く立ちの悪そうな話し方に、面倒になる事を恐れてしまった。


信号が青に変わって歩き出そうとすると、ニナは立ち上がれない。

絶対おかしい!

ワシはニナを抱きかかえて、タクシーに乗って家に急いだ。


タクシーの中で頭やら腕やらを触ってみると、骨折なんかはしてないみたいで、ワシに抱きかかえられながらニナちゃんは熟睡。

家に戻ると、すっかり元気になったのか走り回る愛犬。

ダーに事情を話し、土日は病院も閉まっているし、様子を見て月曜日に獣医さんに見てもらうようすることに。


ワシ 「絶対あのあじさんが杖で、ニナの体のどっか叩いた!」

ダー 「そのおじさんがわざとやったとは限りませんよ!それに、その瞬間を見ていなければ相手を責められません。仮にそのおじさんが叩いたのが原因でニナがけがを負ったとしても、罪に問われませんから。犬はモノと一緒なんです」


まぁ、確かにそうなんだけど・・・

それでも、思ってしまう・・・


もしも・・・

ニナがロットワイラーやジャーマンシェパードみたいな大型犬だったら、絶対怖くて叩かれないんじゃないか

ワシの後ろに立ち止まらせていたのが悪かったんじゃないか

あのおじさんをもっと問いつめれば良かったんじゃないか

打ち所が悪くって、死んでしまうのではないか



なんて、「もしも」が頭をよぎる。


犬は人間じゃない。

それは十分分かってる。

でも、飼い主にとって犬は、本当に大切な家族の一員なんです。


一晩経った今日は、いつも通りご飯を食べ、元気にしゃいでいるニナ。

何があるか分からないから、予定通り明日病院で検査してもらう。



$カタル・ノ・ダ
(↑ 明日、大嫌いな病院に行く事を知らない愛犬)



というわけで、みなさんも信号待ちの時は十分に気をつけてください。