よるくま

『よるくま』

作・絵 酒井駒子   偕成社



きいろが幼稚園の頃

「この子が、あおくんに似てるから!」と

自分で選んで借りてきた一冊。


夜。

深い青、深い黒の世界。


その中に浮かび上がる

パジャマ姿のぼく。


ぼくはお母さんに

話してあげた。

昨日の夜中の出来事を。


ドアをノックする音に

目を覚まし、開けてあげると


くまの子がいた。


名前は、よるくま。


よるくまは

お母さんを探しているんだって。

だから、ぼくも一緒に探しに出かけた。


よるくまは、真っ黒で

でも胸にあるお月様は光っている。


よるくまの好きな、はちみつ屋さん

いつも行く、ブランコのある公園


お母さんはどこにもいない。


おうちに戻ってみても


いない。


よるくまは

とうとう泣き出してしまった。

真っ黒い涙をぽろぽろ落として。


すると涙で

周りがまっくらに!


たすけて ながれぼし!


流れ星につかまると

それはよるくまのおかあさんが

魚を釣るための、えさだった。


つり糸に引っ張られて

二人はおかあさんのもとへ。


泣いてすがりつく、よるくま。

おかあさんは、よるくまのために

お魚を釣っていたようだ。


ぼくと、よるくまを抱いて走る

よるくまのおかあさん。


ああ あったかい。おまえは あったかいねえ。

きょうは このまま だっこして かえろう。


二人をベッドに寝かせて

語りかける

よるくまのおかあさん。


温かいことばが

心に沈み込んで

私自身も

何故だか涙が出そうになる。


あしたになったら おさかなを やこうねえ。

あさごはんに たべようねえ。


そしていつしか

夢の中へ…。


ふとんをかけてくれている

その手は


ぼくのお母さんのもの。


よるくまとの世界と

いつものぼくの世界との行き来が

とても自然に

素晴らしい構成でなされている。


子どもたちは

よるくまと同じように

お母さんのそばで

安心して眠りたいのだ。


明日はあれをしようねえ。

そうそう、あれもやってもいいよ。

それから一緒にあの場所へ行こうねえ。


明日への希望で

胸をいっぱいにして

夢の世界へ送ってあげられたら


それは

なんて幸せな夜のひととき。


涙が出るほど幸せな

でもいつか

必ず卒業しなくてはならない


ひととき。





酒井駒子氏の絵は本当に可愛くて 

よるくまの泣き顔も きゅん、としちゃいます。

きいろとぴんくが案の定、いっぺんに水痘になりました。

きいろは1週間、思う存分本が読めます。

ぴんくは、きいろがいてくれて嬉しいと思います。

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