原子は、陽子と中性子からなる原子核と電子で構成されており、陽子の数(電子の数)を原子番号と呼び、原子番号がある程度大きくなると不安定になる、これは小学生でも知っている常識である。原子番号の大きい超ウラン原子は、自然界には存在せず、人工的に作られている。しかし、この超ウラン原子は非常に不安定で、すぐに崩壊されることもご存じだろう。
 しかし、最新の理論では、原子番号がある特定の値を取るとき、シンメトリックフォースという力が現れ、原子核を結び付ける働きをするため、安定な原子を形成するとされている。このシンメトリックフォースによって作られる原子は超原子と呼ばれる。
 アメリカのボーリック博士のグループは、超原子の中で最も軽い、原子番号525の超原子の製造に成功したと発表した。この原子は、博士の名前を取ってボーリウムと名付けられた。その特性についてはまだ不明な点が多いが、理論通り安定で半減期は百万年以上だと推測される。