日本版ライドシェアの運行が始まった。運行管理を担うタクシー事

 

業者は、安全確保へ手探りを続ける。コロナ禍で深刻化したタクシ

 

ー不足解消への期待は大きいが、対象区域内でも需要に濃淡があり、

 

適格に機能するには課題が多い。

(この記事は4月9日の【山陽新聞・社会面】からのご紹介記事です)

 

「安心して乗ってもらえるよう、しっかり車の点検をしたい」。東京

 

都内で、40代の女性ドライバーは気を引き締めるように話しました。

 

女性の車に試乗した斉藤哲夫国土交通相は「快適なドライブだった」

 

と太鼓判をおしました。

 

東京ハイヤー・タクシー協会によると、募集開始1か月でドライバー1

 

万人以上の応募があった。応募者の年齢は幅広く、約9割が男性だった。

 

「隙間時間で働ける」「社会貢献したい」といった動機が多い。

 

ただタクシーなら原則営業所で行う運転手の健康状態や飲酒の検査を、

 

ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」などを使って遠隔で行う事業者

 

もある。寝不足や体調不良を見逃したり、酒気帯びのまま乗務したりし

 

ないよう、厳格なチェックが不可欠だ。

 

全国ハイヤー-タクシー連合会の川鍋一朗会長は、ドライバーには安全運

 

転や接客の研修を徹底すると強調。採用面接時や一定期間ごとに、ブレー

 

キパッドの厚みやタイヤの溝を入念に確認するとも述べ、「皆さんが求め

 

る(安全性やサービスの)レベルを担保する」と自信をのぞかせました。

 

日本版を運行できるのは、国交省が認めた時間帯だけだが、算出するのに

 

用いたのは昨年10~12月の配車アプリデータです。時期によっては現実

 

の需要と合わないケースも想定されます。

 

実際、東京都港区のJR新橋駅では、国交省がタクシー不足とした土曜未明

 

に当たる4月6日午前0時台、客待ちのタクシーが路上にあふれていた。

 

5月以降に「札幌」が対象となる予定の北海道ハイヤー協会は「冬は観光需要

 

が増えタクシーが不足するが、今の時期は空車が目立つ」と供給過剰の恐れ

 

を懸念する。

 

京都市の松井孝治市長は「(市街地など)収益性が高いエリアに車両が集中

 

しないか」と不安を口にしました。