第69回のBCL史はアフリカ、アルジェリアの放送です。
【背景】
現在ではアフリカ最大の面積を有するアルジェリアは19世紀半ばからフランスの支配下にありました。
第一次世界大戦頃からアルジェリアには独立機運がありましたが、フランスはなかなか独立を認めず、大戦後には独立運動が激しくなり、50年代には戦争へ突入します。
そんな中で、凄まじい戦いの末ようやく独立したのは1962年のことです。
独立を巡る動きは、日本でも公開されたイタリア映画「アルジェの戦い」に詳しく描かれていますので、興味のある方はDVD等でご覧になられたらいかがでしょうか。独立前後のアルジェリア
独立後のアルジェリアはキューバなどともに社会主義、非同盟路線をとり、第三世界の一員として着実に経済成長を遂げていました。
しかし、民族解放戦線の単独支配に飽き足らない勢力も少しずつ頭をもたげ、1980年代には国政の不安定さも目立つようになってきました。
私がアルジェリアの放送を聴いたのは1980年代のそんな時代です。
【アルジェリア ラジオ・テレビジョン(RTA)】
アルジェリアにはRadiodiffusion-Télévision Algérienne(RTA)という放送局があり、国内放送とともに国際放送も行っていました。
国際放送と言っても、ビームはアフリカ、ヨーロッパ、アメリカが中心で、アジアは西アジアまででした。
そんな中で私が聴いたのは上のスケジュールの短波ではなく、日本では使用されていない長波による放送(後述)です。出力は1500KWと巨大です。記録を真面目にとっていなかったため使用言語が不明ですが、下の受信証は恐らくフランス語放送に対してのものです。「Ici Algér.Radiodiffusion-Télévision Algérienne.」というアナウンスの記憶がありますから。
当時の番組はニュースや音楽が主でした。ただ、1980年代頃には私はBCLからかなり距離を置いていましたので、聴くことは希で、聞こえる時に聴いていたというところです。
この放送局は今はホームページ(フランス語)も充実していて、スポーツも含め多岐にわたって情報を発信しています。聴くこともできます。国際放送ではフランス語もありますが、多くはアラビア語です。
次回はまたヨーロッパへ行きます。冷戦時代の象徴のような放送局の予定です。
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※長波受信のこと
私の持っているスカイセンサー5800は短波は充実しているものの、長波まではカバーしていません。
この局のように、長波を受信するためには、長波の入る受信機(ラジオ)が必要です。
私が使用していた受信機はカセットテープの録音/再生ができ、それにラジオ機能が付いている、いわゆる「ラジカセ」です。
機種は 今は亡き 当時存在したサンヨー(SANYO)のラジカセ「M-W2L」です。
カセットテープのダビングが可能でスピーカー4個、中波、短波、FMに加え、長波を聴くこともできます。
これもスカイセンサー同様、まだ現役です。
今の若い人たちはカセットテープ自体をご存じないでしょうね。
そのうち、オープンリールテープも出しますからね。乞うご期待(笑)。
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これまでのBCL史はこちらをご覧ください。
地域別インデックスもありますのでご利用ください。
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