外国人に仕事をお願いするときの鉄則 (Airbnb の運用代行の例) | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

外国人に仕事をお願いするときの鉄則 (Airbnb の運用代行の例)

友人がAirbnbで物件をいくつか貸し出そうとしている。
Airbnbというのは、いわば民宿をインターネットベースでやろう、というものだ。
ホテルの代わりに自宅の一室などを貸し出し、
泊まってもらい、お礼を頂く、というサービスだ。
(日本ではちょっとグレーなところやブラックなところもある)

もしこのAirbnbを彼がやるということになった場合、
その運用の一部を海外で代行してもらうことは可能か、
彼は僕に尋ねてくれた。

Airbnbの運用(の一部)は、
宿泊を希望する人たちからのメール問合せに対応する業務だ。
これはけっこうな件数にのぼるらしい。
どれくらい多いかというと、
月に30万円の収益があがるケースだと、
こういった問合せ業務に6万円分人件費を使うのもざらにあるくらいらしい。

彼はこの6万円を圧縮したいという。
そもそも、日本人のお客様相手の問合せ返信なら日本人がやればいいが、
外国人のお客様相手に日本人が日本人価格で英語でやるのは非効率。
コストを安くするためにも、海外へのアウトソースを考えているという。

というわけで、下記、僕の回答。

(1)
LancersCrowdworksの本家アメリカ版ともいうべき、
Upwork (旧名、oDesk / elance )を使えば、
問合せエージェントを探せるだろう。
例えばこのカテゴリ

(2)
上記カテゴリだとフィリピン人が多い。
そしてフィリピン人はこういうカスタマーサポート業務をお願いするにはオススメだ。
ただ一点注意すべきなのが、
信頼できない人を育成するのに時間を使うな、という点。
それよりも、信頼できる人を探し育成するのに時間を使うべき。
これはフィリピン人に限らないかもしれないが、
日本人よりも外国人ではその傾向が強い。

(3)
外国人に仕事をお願いするときは、日本人と同じ感覚でお願いしてはいけない。
例えばairbnbのメール問合せを代行してもらう際は、次のように仕事の成果を握る必要がある。

メール問合せ対応について
・メール問い合わせのO%を、O時間以内に返答する
・(恐らく6割を占める)定型の問い合わせについては、返答テンプレで対応する。
・(残り4割を占める)非定型の問い合わせについては、「調べて追って知らせて」と返信し、発注元に転送する。
・返信が発注元からかえってきたら、お客さんにO時間以内に返信する。
・返答テンプレはクラウドのxxx で確認する。
・メール問い合わせの質は二つ。ひとつは返答テンプレにあるのに返答テンプレにないとして発注元に転送するケース。もうひとつは、不適切な返答テンプレ内容を送ってしまうがために、再度問い合わせされるケース。全問合せのうち、前者はO%以下、後者はO%以下にする。
(なお、返答テンプレ内容が不十分なために再度問い合わせがある場合や、別の内容のために再度問合せがあるケースも考えられるが、これは今回の質には含めない。)

上記はメール問合せのみの仕事の定義だ。
もし返答テンプレの更新もお願いするとしたら、同様に定義が必要。
ただしこの場合は定義がちょっと難しいので、外国人相手の遠隔発注に慣れてきてからやるのをオススメする。

上記のように仕事を定義するのは、相手のレベルが低いからではない。
日本のように明確に仕事を定義しなくてもやってくれる方が、世界的に見て異常なだけ。
「何をしてほしいか、明確に言語化できない人は、仕事をお願いしてくれるな」
が世界のスタンダード。

(4)
ただし、当然僕はairbnbの経験者ではないし、このような形で海外発注したこともない。
そもそも、airbnbのグレー性(場合によってはブラック)も気になる。
やる・やらないも、どうやるかも、全ては自己責任で。

(5)
訪日外国人客相手だと英語力次第で売上が大きく変わる。
英会話に困ったら、ぜひオンライン英会話No.1、
25分129円~のレアジョブ英会話
を使って欲しい。(笑)


東京オリンピックを控え、深刻なホテル不足が予想されている。
その鍵を握るのは、Airbnbをはじめとした民泊だとも言われる。
英会話力向上にとどまらず、
日本がもっと開かれた国になる、
それが日本の経済発展には欠かせないと考えている。



(9月25日追記)
日本においてはAirbnbはグレーというよりもブラックではないか、
という指摘を複数の方から頂きました。
私の考えは
・そもそもブラックなことをやるのは、
 中長期で競争力を高めることにはならないから、
 経営者としてとるべき道ではない
です。