藤野英人「投資バカの思考法」 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

藤野英人「投資バカの思考法」

昨日、本を3冊読んだ。どれも面白かった。


まずは1冊目。
藤野英人「投資バカの思考法」 

サンクコストについては僕は理解した気になっていたが、
十分に理解できていなかったことに気づいた。
例えば、株式の売買のケース。そこまで長期保有するつもりがないときに、次のようになったとする。

3年前に「300万円」で投資した株が今は80万円になった

株を持ち続けるか。それとも売るか。

この本を読むまで僕は、これは220万円の損切りをするかどうかの意思決定だと思っていた。
しかし藤野さんは違うと言う。

今、手元に80万円あったとしたら、この株を買うだろうか?

差損の220万円は既にサンクコスト。この株を持つかどうかの意思決定に関係ない。
真に見るべき数字は80万円か否か、だというのだ。

「過去どうだったか」ではなくて、「今持っているもの」の価値を正しく見極めることです。
「株をいくらで買ったか」は忘れなさい。

わかっているようで、わかっていなかったと反省。


もう一点。
最近思うのが、
オンライン英会話ビジネスは、通常のビジネスよりもハードルが高いということ。
・英語
・インターネット
・顧客マーケティング
・プロジェクトマネジメント。
以上4つをある程度までわかっていないと、
施策をやってもなかなか数字にまでは結び付きづらい、
または、自分のところのスタッフに無理をさせてしまいやすい。

だから管理職の人たちはたくさん勉強しなければいけない。
そして実際に他社よりも勉強はしてはくれている。
だけど、正直、もうちょっとみんなに勉強して欲しいと思っている。(注)

でもあんまり詰めてもしょうがないと思っていた。
返って来る言葉は
「忙しくて勉強する時間がない」
という言葉だから。
(第一、僕も社長時代に言っていた気がするし。)

しかし藤野さんはこう言う。

多くの人は「忙しくて勉強する時間がない」と言いますが、本当はその反対で、勉強をしていないから忙しいのではないでしょうか?
今日1日は作業の手を止めて、「エクセル」の入門書を読む。そしてマクロの組み方を勉強すれば、明日からの作業は1秒で終ります。エクセルを覚えるのに10時間かかったとしても、その方がずっと効率的です。

この言葉はたいへん身にしみた。
というのも、最近、プロジェクトマネジメントの一概念である、PMBOKを勉強した。
勉強しているときは大変だったけれど、その基礎の基礎を習得したとき、
他人にプロジェクト管理をうまく任せられるようになった。
プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーの仕事をそれぞれ適切な人に振り、
自分はプロジェクト・オーナーとして時間を有効活用できるようになった。


というわけで、

「忙しくて勉強する時間がない」と言いますが、本当はその反対で、勉強をしていないから忙しいのではないでしょうか?


と今度は言ってみよう。


注) うちの副社長の藤田さんが英語学習でとしくん、今日の宿題終わったのかい?というはずかしめを受けているのは、本文と関係ありません。