英語でのプレゼンに例文は不要で、暗記できる範囲に表現をとどめ、論理構成を整理したほうが効果的 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

英語でのプレゼンに例文は不要で、暗記できる範囲に表現をとどめ、論理構成を整理したほうが効果的

この週末に、フィリピン人講師100人以上を集めたチューターギャザリングを2回やった。
このような会合は、かれこれ、既に60回近くはやっている。
毎回、僕が英語でプレゼンする機会をもらう。
その場でしか会うことのできない講師たちもいるから、プレゼンは一期一会の貴重な機会。
しかも相手は英語の講師だから、中途半端なプレゼンはできない。
だから一生懸命頑張っているつもりだけれど、うまくできるときもあれば、ダメなときもある。
そのなかで気づいたことは次の通り。

・英語でプレゼンするときは、暗記できる範囲にとどめた方が効果的。
・ここでいう効果的とは、聴衆にある種の印象を持たせたり、具体的なアクションをとらせたりすることを指す。

・日本人が英語でプレゼンするとなると、詳細なメモを用意してそれを読み上げる、という形式が多い。
・だが読み上げ形式では伝わらない。 というかそれだったら英語が流暢な人が代読したほうがいいはず。
・自分の言葉にしないと伝わらない。

・自分の言葉というのは、自分なりの言葉づかいで、自分なりのペースや抑揚で話すこと。

・英語がそれほどうまくないとしたら、できうる限り簡単な表現で話さないといけない。 例えば、I'm very honored... というのがプレゼン冒頭のひとつの例文だと思うが、普段口から出てこないとしたら、 I'm happy... ぐらいに言えばいい。
・簡単な表現で話してもビジネス的に効果的であるためには、プレゼンで写真や図を増やし、アニメーションを多用し、"From this to that!" と言えばいい。下手な英語を棒読みされるよりも、その方が外国人にとっては助かる。 というか、インパクトやキャラが出て面白くなる。

・また、英語がそれほどうまくないとしたら、プレゼン時間を短くした方がいい。細部は他人に任せて自分は重要なところだけしゃべるとか、一部をムービーで代用するとか、15分の時間を5分ずつにこまぎれにするとか、いくらでも方法がある。

・必然的に、暗記できるような表現で、暗記できる量の英語を、暗記したうえでプレゼンにいどむことになる。
・だから、とってつけたような例文は不要で、暗記できる範囲にとどめ、本番に紙は見ず、口から自然に言葉でるよう練習した方が効果的

・なお、外国人向けのプレゼンにおいて、ロジック構成は重要。日本人にすっと入るロジックと外国人にすっと入るロジック構成は異なることがある。例文に時間を使う暇があったら、ロジック構成に時間を使うべき。

・繰り返すが、日本人の英語のプレゼンは下手でいい。下手なりの味をうりにするか、死ぬ気で英語を上達させるか、どちらかを選ぶしかない。
・下手なりの味をうりにしたその最たるものがSekai cameraの井口さんがTechCrunch50というアメリカのイベントでやったプレゼンだと思う。 このプレゼンにより、彼は一躍世界的に有名になり、億単位の資金調達を可能にした。


・この井口さんの真似ができれば、たいていのプレゼンは、あなたの英語力は見せつけられなかったかもしれないが、ビジネス的には成功と言えるだろう。