事業ミッションの再定義 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

事業ミッションの再定義

先日合宿をやった。
僕を含む役員と事業系の部長等、合計6名が参加者。
ファシリテーターは、
弊社社外取締役のクロスマーケティング社の五十嵐社長と、
そのグループ会社CEOの石川さんにファシリテーター役をお願いした。

合宿の議題は、中期計画についてだった。
この3年でどこを目指すか。
そのために何をやり何をやらないか。
これを議論する予定だった。

だがその議論の過程で五十嵐さんや石川さんに指摘されたのは、
言葉がかみ合っていない、ということだった。

「日本人1000万人を英語が話せるようにする」

このレアジョブ英会話の事業ミッションひとつとっても、
役員や部長の間で定義がばらばらだった。
だからそれをきちんと再定義すべく、次のような議論をした。

「自動車を運転できるようになりたかったら自動車学校に行けば運転できるようになるように、英語を話せるようになりたかったらレアジョブを使えば話せるようになる、この点はクリア」
「でも自動車学校みたいな存在、って何かがあいまい」
「話せるようにする、と言っているのだから、成果が大事なんじゃん?」
「でも、TOEICやTOEIC SWで何点とりたいっていう点数目標を明確に持っている人って、世の中的には少数派だよ。そこをゴールにしてしまうと、10万人かもしれないけれど1000万人を許容できないんじゃないか?」
「結果よりも大事なのはプロセスなんじゃないか? 英語は続けていれば伸びていくもので、大半の人は途中で挫折してしまっているから」
「でも、英語が話せるようにならなければいけないという風潮は、世の中でどんどん強くなっていく。そのときに、続けられるっていうプロセス重視でいいのかは疑問」
「ある会員様から言われた、草野球に目標は不要だけどうまくはなりたい、というのがずっと頭に残っている。」

2時間ほど話し合い、次の合意を得た。

・英語を足かせにしない、これがレアジョブの事業ミッション。
・お客様のやりたいとげたいことが出来るようになるまで英語力を伸ばす。
・お客様が人生でやりたいことは様々なので、どこまで英語力を伸ばすか、ゴール設定も様々。
 (ある人は旅行で困らなければ十分だが、ある人にとってはネイティブとの
  ネゴシエーションが必要、など)
・お客様が人生でたとえやりたいことがみつからなくても、いっしょに考えることから始める。
 (例えば、選択肢や話せるようになって人生が広がった方を紹介する、など)
・お客様に合ったプロセスを提示することも忘れない。人によって最適なプロセスも様々。(例えば、あるタイプの方には点数などを目標に掲げるべきではない、など)

この定義だと、成果を追い求めながら間口は十分に広くとれる。
経過と結果、楽しさと成果、意欲重視と効率重視など、二者択一に陥らずに済む。

昨日引用した孫さんの言葉は、
「多くの会社の経営会議では、3か年計画などの計画ばかりが議論され、
ビジョンが話にあがらない」

いちおう、レアジョブでは、計画よりも前のところも議論をしています!!!