骸骨剣士
「カタカタカタカタカ……
(か劇。開始から2年……
カタカタカタカタカタカタカーー!!」
初めて話のメインに選ばれたーー!!)
か劇。act.23
主役ガイコツ
骸骨剣士
「カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ、カタカタカタカタカタカタカタカタカタカ……
(か劇。では1回も目立つ役になった事が無かった俺を、ようやく海王星人がメインに選んでくれた……
カタカタカタカタカタカ!!」
こんなに嬉しい事はない!!)
風神
「骸骨剣士が泣いている。失恋でもしたか?」
雷神
「主役に選ばれて嬉しいからだろう。御前(おまえ)も知っているだろう」
風神
「骸骨剣士が登場した映画『アルゴ探検隊の大冒険』から苦節五十三年、漸(ようや)くメインを張る事が出来て、良かったな」
雷神
「其処(そこ)から振り返らなくても良いだろ」
骸骨剣士
「カタカタ、カタカタカタカタカタカタ?」
(ところで、貴方達二柱(ふたはしら)は何で来たんだ?)
※柱……神を数える単位。
風神
「どうやら何か言っている様だな。我等(われら)には単に顎をカタカタ鳴らしてはいる様にしか聞こえんが」
雷神
「恐らく、我等が来た理由を聞きたいんじゃないのか?
風神が御前を応援したいと言うので助っ人に来たのだよ」
風神
「独りで頑張って主役を遣(や)るよりも、我等が手伝った方がより良い感じになると思ってな。妙案だろう」
骸骨剣士
「カタカタ?」
(そうかな?)
雷神
「具体的に何をするんだ?」
風神
「其(そ)れはだなーー」
骸骨剣士
「ウオ~、ウオ~」(風神のアフレコ)
雷神
「ムッ! 亡者が蘇り彷徨(さまよ)っている!」
風神
「邪悪な亡者め! 我等が退治してくれる!
行くぞ! 雷神!」
雷神
「おう!」
風神
「吹き行く風のエレメント! 風神!」
雷神
「走る雷(いかづち)のエレメント! 雷神!」
風神・雷神
『風神雷神!』
骸骨剣士
「ウオ~」
風神
「風神キーック!!」
雷神
「雷神キーック!!」
骸骨剣士
「ウワア~」
ドカーン!
風神
「風神雷神が居る限り」
雷神
「此(こ)の世に悪は栄えない!」
風神
「良い感じではないか?」
雷神
「いや良くないだろ。何で我等が何処(どこ)ぞのヒーローみたいな事を遣り、骸骨剣士に怪人みたいなやられ役をさせるんだよ」
風神
「ああいう風にエフェクトで爆発させたら目立つかなと思ってな」
雷神
「目立ちはするが主役が死んでどうするんだよ」
骸骨剣士
「カタカタ! カタカタカタカタ!」
(そうだよ! 主役は俺なんだよ!)
風神
「痛たたたっ!! 我を喰うなああっ!!」
雷神
「……自業自得だな」
骸骨剣士
「カタカタカターーーーーッ!!」
(主役を喰うなあああああっ!!)
当初のタイトルはまんま『主役ヲクウナ』だった事とキックのポーズの固定が難しかった事を書いて終わり。