【春 目覚めのとき 「発芽(覚醒)」の条件】

 
2月26日

暦の上では「雨水」の期間です。

 


春の雨が大地を目覚めさせる季節。



凍っていた大地で命の力を養っていた

種や芽は春の雨をふくみ

日ごとにそのいのちに力を養っていきます。


 

発芽の絶対条件は

水、酸素、温度ですね。


冬の間、大地は凍り付きながら
水分を凍らせることで土に隙間をあけてきました。

春の雨が降り、
土は空いた隙間に酸素を運び
ある一定の温度になったとき
芽は自然に発芽していきます。



このことは
わたしたち人間にも通じますね。

占星術にもあるエレメントで
このことを見てみます。



水はエレメントで言えば「水」

酸素は人にとって呼吸、エレメントで言えば「風」

温度はエレメントで言えば「火」



水は涙と言ってもいいかな。
悲しい時、うれしい時・・・
涙はすべて「こころ」が動くときにあふれ出る。

そう、水は「こころ(感情)」


酸素は呼吸、風。
呼吸が身体に行き渡るには
その酸素を運ぶ”構造”が必要。
そして、構造をつくる、知ることは知性が行いますよね。
呼吸の行方を知性で「意識」「認識」することでもある。

風は「知性(意識)、知識」


温度は
情熱、スピリット、火。
理由も意味も超える魂からの欲求。
何物にも左右されない内なる炎。
どんなに外側から太陽に照らされても
内側の温度(情熱)がないとね。

火は情熱(スピリット)がもたらす「創造性」



発芽(覚醒)自体は
この3つのエレメントがそろえば可能ですが
その根を伸ばす(発芽を受け止める)
土(場)がしっかりしていないと
根が伸ばせません。

土は、上3つのエレメントを「安定」させるもの。
それは、ボディだったり、人間関係(信頼)、受け継がれてきたもの。


からだがあって
信頼する人間関係があって
たくさん泣いて笑ってこころが潤ってて
呼吸を意識できる風通しの良さがあって
情熱があれば発芽はする。

ただ、それだけのこと。




でも、人は
素直に発芽しないよね。(笑)


こころが乾いちゃって涙も出ないときもある。

感情(水)に溺れて腐ったり、
情熱の炎が消えちゃうこともある。

忙しさにまみれて
こころもからだも
無意識的に日々が過ぎていったり。

そんな中で「情熱」の炎は小さく小さく
息も絶え絶えになることもある。




さっさと素直になって
咲いたらいいのに。(笑)

わざわざ遠回りしながら
そうやってこの宇宙にたったひとつの「種」を
クリエイトしていく。



実は、「種」になるまでが
時間がかかる。


種の完成と

ここまで養ってきた
水(こころ)
風(意識)
火(魂からの情熱)
土(からだや信頼、上3つをうけとめる器)
の条件が揃ったとき
人は発芽(覚醒)する。


もちろん、それは、発芽だけのこと。
発芽(覚醒)してからのプロセスがある。


時代は
「種」を完成させ「発芽」する段階に入っている。


みんな「発芽(覚醒)」を望むけど
発芽するとそのパワフルさに
やっぱ種のままが楽でよかったな~という人も多い。



成長して花が一度開いても覚醒の完了にはならない。
何度も開花して
その種を飛ばし
花が咲き続けると聖杯(カップ)になる。
カップからは滝のようにエナジーがあふれ出続ける。
とてもパワフル。

そこが覚醒プロセスの完了。








【「水」の弊害について】

少し、このことを書いておきたい。

多くの人がこれまでに
自分を大切にすること
癒すこと、自分自身に「水」を与えることをやってきました。

水はいのちの源でもある。

水は生みだす力もあれば
すべてを飲みこむエナジーもあります。

水を与えすぎると草木の根は腐ります。



水が与えた「慰安」はとても心地よい。
もっと自分を癒しなさい
浄化しなさい
満たしなさいとささやきかける。


わたしたちは
癒し、浄化
満たしなさいという「ことば」を
慎重に扱う必要がある。


そこから人は抜けだせなくなるから。
水は人を虜にする。
 
 

水の中はとても無意識的。
深く、水の中に入ってしまうと
正しくものごとは認識できない。

そこでの幻想と現実の区別がつかなくなっていく。
幻想を覚醒だと思って生きるようになる。

水の中にいる人に声は届かない。


今、スピリチュアルの弊害で出ている現象は
まさに「水」の現象。
 
気づかない人が多いけど
スピリチュアルを無意識的に言い訳に使うようになったら
かなり”水毒”は進行してる。




水浸しになったエナジーには
まず風通しが必要。

そう「意識」すること。

水が無意識的であるのに対して
風は意識的だ。

くりかえし、くりかえし
意識することでエナジーに風を通していく。

その間に土も耕す。


風の道に情熱の炎が戻ってくる。

種は再び、いのちの力を宿す。






【10年後のどんぐり】

こんなことがあった。

こどもが山で拾ってきたどんぐりを
空きビンに貯めて10年ぐらい放置してたんだよね。

あるとき、ふと土にかえそうと思って
どんぐりを庭に蒔いたらさ

どんどん芽が出るわ出るわ。
すごい勢いで芽は伸びて木になっていった。



10年間眠ってたどんぐり。
死んでたわけじゃない。

種って「乾いてる」とよく伸びるんだろうね。


いのちってすごい。





遠回りしてきても
ちゃんと芽は出る。

そのことを信頼する。


そのことを信頼するということは
ゆだねて依存的に待つこととは違う。





冬の間、しっかり風を通して乾くか
凍りついた種は
春の雨でそのいのちの力を呼び起こす。

春の雨を貪欲に吸いこんでいく。





あえて言いたい。

乾いて乾いて貪欲な種になれと。




もうすぐ春だよ。