今回の、銀座での十三夜は、念願の後半。
高坂録之助の性格設定を中心に稽古します。
(前半は昨年上演1月済みです。)

高坂録之助
恋仲だったお関が嫁入りしてしまったあと、
親や親類に無理に結婚させられた女をかえりみずに、放蕩の限りを尽くした男ですが、
なぜ彼の言動にこんなに惹かれるのか…


まるで人間が変わったような、魔でもさしたか、祟りでもあるか、よもや只事ではない


と近所じゅうに噂されながら、


家も稼業もそっちのけに箸一本もたぬようになるまで遊んで遊んで遊び抜いて、呑んで呑んで呑み尽くした男が、
月下に、家出してきたお関と再開する…


男はうす寂しき顔に笑みを浮かべて
あなたという事も知りませぬで、飛んだ我ままの不調法、さ、お乗りなされ、お供いたしまする、さぞ不意でお驚きなさりましたろう…


このシーンには鬼気迫るものを感じます。
また稽古で絞られそうですが…
楽しみに少しずつ、自分でも役作りをしていきたいと思っています。


樋口一葉は、母のおかげで婚約が破談になった経験があります。それがこの作品の中にどう活きてゆくのか…

書簡なども合わせて読みながら、ご紹介できれば、と考えています。