かほ様からのリクエストがふたつあってどっちもおもしろそうだったので、えいやぁとふたつ書いてしまった結果………

酔っぱらいと犬。  と、繋がっております。


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可愛くて可愛い俺の恋人。
焦がれに焦がれて………やっとなんとか俺に墜とし込んだ彼女。
「お酒との上手い付き合い方を覚えていこうね?それまで心配だから、お酒飲むのは俺といる時だけにしよう?」
まず真っ先に、そう脅すように言い聞かせた。



彼女の初めてのアルコールに付き合って、酔った彼女の可愛らしさ煽りに煽られ振り回された夜。
予測通りに、見事な彼女の悲鳴で起こされた耳のキンキンする朝、残念な事に酔った彼女がしでかした事などまるっと記憶になかった彼女。
でも、酔った彼女のくれたキスに背中を押されるようにグイグイ押して押して逃げらても追いかけて押し通して手に入れた彼女の恋人の座。
ふたりで過ごす夜にアルコールを嗜む楽しみは………たまらないだろう?



そして、俺の顔は崩壊の一途を辿っている。
こんなに、こんなにも可愛いんだからしょうがないじゃないか!!



キョーコちゃんが頬を薔薇色に染めて笑う。
潤んだ俺を見上げる瞳、いつもの敬語から少し砕けた舌足らずな声、くにゃっと力が抜けた身体。
全て委ねてくれてるみたいで凄く可愛い。



「飲まないとダメれすか?」
眉を下げた困った顔のキョーコちゃんの上目遣い。コツンと前に置いたキョーコちゃん好みの甘めの軽いカクテル。
何度かの飲酒で自分の限界を知ったキョーコちゃん。そろそろ止めないと自分がどうなってしまうか解っているからだろう、躊躇った様子もかわいい。だけど
「どうしたの?キョーコちゃん好きでしょ?これ。」
なんてさらりと嘯く。
「いじわりゅ……じゃ、こっち!」
うにゅぅとますます眉を落とした彼女が俺の前のグラスに手を伸ばす、その指がキョーコちゃんには度数の高い琥珀色に届く前にひょいっとグラスを取り上げる。
「だぁめ、こっち飲んだらキョーコちゃん寝ちゃうだろ?」
にぃっと笑って喉の奥にウイスキーを流し落とす。
「別にそれ、飲まないで今のままのキョーコちゃんでも俺はいいよ?ただ、言ってくれるまで………しつこくしつこくしつこくして啼かせちゃうかもしれないけどね?」
酔いとはまた違った色で赤く染まるかわいい恋人は、恨めしげな目をして
「……ばぁか」
なんてかわいらしく憎まれ口をききながらコクコクと彼女の好きなカクテルの入ったグラスを傾ける。



そう、あとそのグラス一杯。
そのあたりが一番かわいくて美味しい具合。
足りないと恥ずかしがって素直になれないし、多すぎると眠られてしまう。



「いじめっこ………はれんちえしぇしんし」
ぶちぶちと不満そうにつぶやく。
これくらい許してもらいたいもんだよ?
ふわふわゆらゆらと身体を揺らしだすキョーコちゃん。
「きらい?」
もし、そんな事を言われようものなら計り知れないダメージを受けそうな言葉をこぼせば
「むぅ……すきれすよ?」
素面の彼女が欠片でと残ってる時にはなかなか言ってやくれない、嬉しい言葉。
「もっと言って?」
ふにゃくにゃに柔らかく力の抜けた彼女を抱き寄せて強請る。
「ん…すき……れんさ……しゅき」
とろとろほろほろと幸せな言葉を繰り返しくれる酔っぱらい。
この彼女になるアルコール量の見極めに………何度、何度、美味しそうな眠る彼女を抱きしめるだけの生殺しのおあずけな犬な夜を越えた事か………



「うん、俺も好き。愛してる。」
甘い言葉をくれる彼女を美味しくいただく狼となるべく、かわいくて愛しい俺の酔っぱらいの背中と膝裏に腕を差し込み抱き上げると寝室へと向かった。



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↓拍手の4444番目の拍手を叩いてくださったかほ様からのリクエスト、ふたつめ。

お酒話でひとつ。酔っぱらったキョーコちゃんのお話がかわいかったので、今度は寝る前に何とかしてしまおうとたくらむ蓮さんを。」

を、ぽちぽちと。酔っぱらいと犬。の続編となりました。酔っぱらったキョコちゃんの話ってこれで合ってますかしら?
んで………企んでる?企んでるのか、この蓮さんは?(´Д` )
こんな感じでどうでありましょうか?


南を美味しい寿司、酒とひたすらに人懐っこい猫さんやぎさんたちの中、楽しんでおりますが………台風が迫ってます。(´Д` )
予定通りには帰れそうもない。


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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