猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
困惑混沌の朝。reverseから派生する番外編的な続きのひとつとなっております。


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これは都合の良過ぎる俺の願望が見せる夢なんだろうか



ぐずぐずに俺を溶かす幸せな眠りから、愛しい声で目が覚めた。
その声で起こされる幸せをずっと夢みるようだった、俺の愛しい彼女の声。
「おはようございます。朝ごはん作りましたからそろそろ起きてください。」
白いエプロンを付けた彼女が寝室のドアから顔を覗かせてそう言っていた………あまりにもいつも通りに。
昨日の事は夢………だったのか?でも、今居るのは間違いなく彼女の寝室で………どこまで現実でどこからが夢だ?まだどこかぼんやりした頭を混乱させた俺が身を起こすのを見届けた彼女は「服はそこにおいてありますからね」なんて言ってパタンとドアを閉めていってしまう。
ひとり残されたベッドの上、確かめてみれば身につけているものもなにもなく、のそのそとベッドの端に置かれた服を手に取れば、いつの間にやら洗濯されていたらしい昨日の俺の服で。
とりあえず彼女に会って確認しなくてはと、それを身に付けてふと見下ろすと………
寝乱れたシーツの上には、赤い跡が。
身に覚えのあり過ぎるその揺るがしようがない跡。それに、さらりと指を伸ばしてみる。ふつふつと胸に沸き立つような喜びに、このシーツどうにか持って帰れないものかなんて変質者じみた思考がよぎる。
いや、そんな事よりも……どうやら彼女の中から抹消される事態にはなってないようだけど、彼女の中で俺の存在は今どんなものに変わってしまっているのか………
それを、確かめるためにコクリと息を飲むと寝室のドアを開けた。



「おはようございます。ご気分はいかがですか?二日酔いとかありませんか?」
パタパタと歩み寄って来てくれた最上さんが心配気に俺を見上げる。
愛しい上目遣いで。
「うん、俺は大丈夫………最上さんは身体、辛くない?」
どうしようもなく俺を惹きつける琥珀色の大きな瞳を覗き込んで問う。
「だ、大丈夫です………まだ……………けですから」
頬を赤くした最上さんが小さな小さな声でボソボソとこぼす。はっきりと聞き取ることが出来なくて「ん?」と、促せば
「っ!……まだ、ちょっと………るがさんがいらっしゃるみたいな違和感があるだけですから!!」
真っ赤に真っ赤に耳まで染め上げる彼女。
本当に……どうしてくれようか?この可愛すぎる生き物は……
なんて途方に暮れていると「あ、あの……離してくださっ……」なんてもぞもぞと、腕の中から声がした。
気が付けばどうやら俺は無意識で最上さんを抱き寄せていて
「や……ぁ、なんかぞわぞわするからやめてください!」
その細い腰を撫でまわしていたらしい。セクハラ親父か、俺は!!
「ご、ごめん!!」
口ではそう謝りながらも腕の中の幸せを離すことが嫌でそっと抱きしめる。
しばらくもぞもぞとしていた彼女は、やがておずっと胸なもたれかかって来てくれる。そうして言ったんだ
「………また、シテくださいますか……」
なんてそんな予想の範囲を遥かに超えた事を。
天然記念物的純情乙女(だった)彼女の口から出た意外過ぎる要望に、ぴしっと固まってしまった俺。
「あ………やっぱり私みたいな胸も色気もない女、お嫌ですよね」
なんて泣きそうな声でつぶやかれてしまった俺は、そこから彼女が真っ赤になって「もう、十分ですから!」と悲鳴をあげるまで延々と如何に俺が彼女に参ってしまっているかを褒めちぎり続ける事になった。
そうやって、どこかの家族バカハリウッドスターばりの誉め殺しオンパレードを浴びせられた彼女は………なのに!
「ちゃんと敦賀さんの都合に合わせますから………本命の方が出来たらちゃんと言ってください。しつこく纏わり付くような事は致しませんから。」
なんで!!伝わらないんだ!!
ぷちりっと、俺の中のどこかでなにかが千切れた気がした。
「そう………俺の本命は、今目の前にいる最上キョーコさんなんだよ。もちろん、俺は君がいくら逃げようともしつこくしつこくどこまでも纏わり付いてしがみついてやる気でいるからね?」
宣言してから最上さんを抱き上げる。
「うん、もう本当にいい加減に俺の本気を頭で、心で、身体で、理解してもらうからね?」
おたおたあわあわとした彼女を抱えた俺は、結局彼女の用意してくれた朝食を食べる事なく寝室へと戻って行った。







「………めずらしいな。」
ボソッとそんな事を言われて振り返れば
「いや、腰を握りこぶしでトントン叩くなんてそんな事、敦賀蓮は今までしなかったからな………ここではいいけど、親父くさいからファンの目があるとこではするなよ。」
不思議そうな顔をした社さん。
ところ変わってここはテレビ局の楽屋。
「そうですね、気を付けます。………………もうちょっと体力つけようかな。」
ぽそっと小さく言った後半にますます不審な表情になる社さん。
「今だって化け物じみたバイタリティーのくせに?」
そんな社さんには聞こえないよう心で思う。
予想以上で嬉しい限りではあるけれども





足りませんよ、全然。それに………………搾り取られて根をあげるなんて情けない事出来ませんしね?





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飴なうで遊んでいただいてる時に、ゆるるく様から飛び出たネタ

「ハマっちゃったキョコちゃん。「………また、シテください(///∇//)」みたいな」

より、ぽちぽちと。
そっち系に強いキョコちゃんとかも楽しそう!!とか、思っちゃいまして。
( ´艸`)
いや、だってキョコちゃん190センチな蓮さんをチャリの後ろに乗っけて爆走出来る身体能力の持ち主さんだし、タフネスでもおかしくはないだろうかと………
どうかしら?ゆるえもーん!こんなんでどうかしらね?(´Д` )


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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