猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ
↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。
君のかわいい顔が引き攣っている。
ダメだよ？君は、女の子で芸能人なんだから。ほら、いつもみたいにかわいく笑ってごらん？そうにっこりと笑顔を向けてあげると、君が脅える小動物のようにビクリと身を震わせていた。
あぁ、本当に君はかわいくて愛しくてたまらないね……まだ、逃げれると思ってるんだ？
まさかね………俺も、あんなに夢に見た君と過ごす朝に寝こけて逃げられるなんて、そんな間抜けた失態をおかすとは思いもしなかったよ。
でもね？寂しかったなぁ……愛しあった後のベッドにひとり残されるのも、その後で君に逃げられまくるのも、ね。
あんなに自分に「敦賀蓮」の仕事が詰まっている事を、そのスケジュールに追われていることを恨むような事になるなんて思いもしなかった。
とにかく君を捕まえるための、プライベートな時間が徹底的なまでに足りない。
その上、敦賀蓮として人の目を集めてしまうことが、俺に枷を嵌める。
単純なる追いかけっこであったなら絶対に負けない自信があるのに、この目立つ図体と君の恐るべき絶対視感で発見がどうやってもはやまる。更に、敦賀蓮としての俺は観衆の中ではとても騒がしい。ざわめきに君が気付いてしまうから、どうやっても君に手が届く前に逃げられてしまう。
俺の視界にからするするとすばしっこく逃げていく逃走準備万端な君が憎らしい。
そんな、不毛な追いかけっこの期間が一ヶ月にもなろう頃には、俺は君を追いかけるために「敦賀蓮」としての対面なんてかなぐり捨てて本気で君を追いかけていたのに………すばしっこくウロチョロと小回りの効く君は捕まりもしない！！
俺と君の全力疾走な本気の勝負も、あの名物と化したお騒がせな社長のせいで何かのミッション扱いされているみたいで、マスコミの話題にもならないから外堀さえ埋めれない。
「チッ！」という舌打ちや「待て、こら」なんて敦賀蓮らしくなんてまったくないそんな台詞が口から飛び出るようになると、俺の横で社さんが真っ白になって胃の辺りを抑えていたけれど、そんな些細なことは構っていられなかった。
そんな俺に舞い込んだ、今日のこの仕事。
身勝手な事だけど、神に感謝の祈りでも捧げたいような気持ちになったね。
「本日のシークレットでスペシャルなゲストー！！」
セットの裏側から君の気配を探りながら、にっこりと敦賀蓮の顔を貼り付ける。
セットへと降りて行く俺を、君が驚愕と恐怖の目で見つめていた。その身体が、可能であるなら今すぐにでも逃亡を図りたいと身を震わせている………ダメだよ？今は、仕事中なんだから。
「京子」がパーソナリティーのひとりを務めるトークバラエティー番組、カメラも回っている本番真っ最中。君は逃げれないよね？
口端がにぃっと吊り上がるのが解る。
君を視界の中に納めて視線を送りながら、俺はいつも通りに番宣を絡めつつトークを重ねる。
そんな中で、ふと振られた話題。
「欲しいものですか？」
「そー！まぁ、敦賀さんくらいのスターならなんでも欲しいものはすぐに手に入りそうですけど、何かないですか？」
人の良さそうな司会の男がにこやかにそう聞いてくる。
「ありますよ、欲しくて仕方がないもの。………今、欲しいのはプロポーズの返事ですね。ねぇ、俺のかわいいキョーコちゃん？」
そう君だけを見つめながら言った。
青くなったり赤くなったりで忙しい顔色をした君がはくはくと口を開け閉めしてるのがかわいくって、その唇を今すぐにでも塞いでしまいたくなるよ。
そのまま、君が座る場所へと歩いて行って君の頬を包むように両手を沿わせる。
「俺、言ったよね？あのふたりで溶け合うみたいに抱き合って君の肌に溺れて眠った夜に………キョーコちゃんを一生離す気はないよって？だから、君の一生を俺にちょうだい？」
周りの悲鳴が騒がしい。ムードも雰囲気もないな…と、ちょっとだけ苦笑したくなった。
「指輪もちゃんと用意してあるよ？俺と結婚しようよ、ね？キョーコちゃん？」
ふるふるときょどきょどと泳ぐ君の瞳に困惑の涙が溜まっていくのが、愛しくて君を椅子から引っ張り上げるみたいに抱き締めた。
あぁ、これ全国ネット生放送らしいからね。
もう、逃げれないよ。
そろそろ諦めて？
✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄
ザ☆ありがちなオチ。
わー、なんか書いてみたら今までで一番力業で外堀を埋める蓮さんな感じになったなぁ。(((゜д゜;))
追いかけるってより、捕まえるって感じになってしまいましたが、こんなんでどうでしょうかしらね？
(´Д` )
↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。