第三十五話 <詩>ねこと かうひい | ねこバナ。

第三十五話 <詩>ねこと かうひい

おまへのおおきな そのてが
きもちよいから
といふやうな しぐさに
けふも おもたい てが うごく

ふしくれだった ゆびで わたげのやうなけがわを
わしわしと なでる

* * * * * 

あなたの淹れたその いつぱいが
すきだから
といふことばに
けふも しびれる てが うごく

甘露のしずくを くだけたかけらの ひとつひとつに
しみわたらせる

* * * * *

ふたりの じかん
いつぱいの かうひいと
いつぴきの ねこ


わたしは いきていると
だれかのために いきていると
こころのおくそこで さけぶ

さけぶ

さけぶ





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