粘血便が唐突にとまった。祝日の23日に3回ほど、しっかり血の付いた(練りこまれた)粘血便を見たのが最後だった。
その時まで治る気配もなかったのにだ...
明日28日(月曜)の外来で今後どうするか、つまり、
● 出血が止まっていなければ、消化器科の再受診。 術後補助化学療法(クール4)の継続は見込み薄
● お腹の調子が治っていれば、クール4をどうするか。 やるか、もうやめるか。
を相談することになっている。
27日の時点で直腸炎は治っているようなので、クール4を再開することは可能なのだ。 ただM先生もご指摘のように相当の休薬期間をとった場合、効果があるのかどうかはわからない。
そもそもクール1終了後の直腸炎がでた時にM先生は「もうやめませんか」と言い、オレのほうからぜひ継続したい、と説得(?)した経緯がある。
(まぁ、M先生は外科医だから、腫瘍内科の先生だったら違ったかもしれない。)
オレが継続したいと懇願した経緯は簡単だ。
今の時点で根治ができれば、それがベスト。
同じようなことを仰っている医師のブログを後で発見した。
http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e601159.html
「術後再発は、治癒不能に等しい」
ということです。
術後補助化学療法はあくまで「治す」ことが目標です。
一方、再発後の化学療法では「治す」ことはほぼ不可能で、治療の目標は「症状緩和」「延命効果」です。
これを知っておかないと、術後補助化学療法をせずに再発した場合、大きな後悔を残します。
ということです。
術後補助化学療法はあくまで「治す」ことが目標です。
一方、再発後の化学療法では「治す」ことはほぼ不可能で、治療の目標は「症状緩和」「延命効果」です。
これを知っておかないと、術後補助化学療法をせずに再発した場合、大きな後悔を残します。
「大きな後悔」かぁ。
データをどこから引用したのかわからないが、こんなことを書いてる先生もいらっしゃる。
http://gansupport.jp/article/cancer/lung/lung01/2825.html
3A期では、全身に見えない転移が起こっている比率はほぼ80パーセント以上であろうと思われます。
いまやっているシスプラチン(CDDP)とビノレルビン=ナベルビン(BNR)の成績というか効果はどうなってるかというと、依然の記事に挙げたデータ(LACE)が唯一の臨床試験結果だ。 ただし、肺がん学会では海外のデータということで参考扱いだ。おもにヨーロッパの臨床試験のデータであるし、手術方法(特にリンパ節廓清のレベル)についてもバラつきがある可能性があるからだろうか。
以下、肺癌学会の資料
https://www.haigan.gr.jp/guideline/2014/2/140002020100.html
しかし,これらのエビデンスがすべて国外のデータ(一部の試験には本邦の施設も参加)であることなど,本邦の肺癌治療への外挿性を総合的に判断した結果,推奨グレードをBとした。担当医は患者・患者家族に対してこのエビデンスを十分に説明したうえでシスプラチン併用化学療法を行うかどうかを決定することが望ましい。
さて、LACEでは5年生存率の改善が示されている。 病理病期3AのCDDP+BNRによる改善率は15%。 M先生の肌感覚ではもう少し低くて10%くらい。 ってことはCDDP+BNRの化学療法で恩恵を受けるのは十人に一人。
さらに問題は、クール毎の休薬期間が長すぎることだ。オレの場合:
9/16 クール1
(本来のクール2投与から4週間空き)
11/5 クール2
11/26 クール3
(最短で4週間の空き)
1/7 クール4???
ちなみに、クール1と2の間が空きすぎたのでオレは臨床試験はクビになった。 だから実質まともにできたのは2クールってことなのだろう。
クール4をやる意味、効果ってどうなのだろう。 正直、もうやりたくない、って思う。 再発してからの治療のほうがはるかに大変なのだろうが。。。
どうしたらいいか、神様が枕元で囁いてくれるといいんだけどなぁ。
どうしたらいいか、神様が枕元で囁いてくれるといいんだけどなぁ。
以下、備忘録
それはそれとして、オレとしては再発の可能性が補助化学療法でどんだけ下がるか、また、再発までの期間がどんだけ長くなるか、ってことも気になる。5年生存率は25%から40%に上乗せされるとしても、その40%のうち、治療で苦しんでいいる人も少なからずいるはずなので。
で、再発率について、ネットを検索してみた。 キチンとした臨床試験結果はないものの、いくつか「数字」はでてくる。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jsmo2013/201308/532273.html&cnavi=1
II~IIIA期の非小細胞肺癌に対する術後補助化学療法は、シスプラチン+ビノレルビン併用化学療法のエビデンスレベルが最も高い。また、シスプラチン+ビノレルビン併用術後補助化学療法により5年生存率が15%改善したが、再発率も36.0%だったことが報告されている。
<中略>
II~IIIA期で、完全切除後にシスプラチン+ビノレルビンによる術後補助化学療法を実施...非小細胞肺癌患者16例
術後病理病期はIIIAが68.3%、IIAが25.0%...
術後補助化学療法を3サイクル以上受けたのは93.7%で、無再発生存期間(RFS)中央値は635.5日、術後補助化学療法の最終投与日から再発時治療開始までの期間中央値は583日
この記事ではII~IIIA期全体の数字になっているのが残念だ。病期毎のデータだとサンプル数が少なすぎるのだろう?
次の三つは日本肺癌学会の発表要旨のようだ。
WS3-3.病理病期II期,III期非小細胞肺癌に対するCDDP/VNRによる術後補助化学療法
http://www.haigan.gr.jp/journal/am/2009a/09a_ws030WS3-3.html
CDDP+VNRによる術後補助化学療法の成績を検討した.
【対象】2006年12月より現在までの35施行例
施行コース数は4コース15例,3コース10例,現在施行中4例,中止例6例
7例に再発(術後3-13ヶ月)
無再発生存率は1年78%(at risk 17 Pts),2年73%(at risk 4 Pts)
WS1-2.病理病期II期,III期非小細胞肺癌に対するCDDP+VNRによる術後補助化学療法
http://www.haigan.gr.jp/journal/am/2012a/12a_ws010WS1-2.html
(要旨の時点ではデータがそれっていないようだが…)
CDDP+VNRによる術後補助化学療法の成績を検討した.
【対象】当科のHistorical control(1995-2004年)109例の3年無再発生存(DFS)39%[5年全生存率(OS)49%]に対して15%の上乗せを期待し60例の集積を予定
施行コース数は4コース28例,3コース22例,3コース未満中止10例
27例に再発(術後3-59ヶ月)
現時点のDFSは1年77%(at risk 47 Pts),2年64%(31 Pts),3年50%(18 Pts),全生存率は3年84%(at risk 27 Pts),5年72%(4 Pts)
上記2件は京都大学呼吸器外科の発表。
次のは発表は鳥取県立厚生病院。2cm以下の腫瘍に限定しているが、参考までにみてみる。
O-83.2cm以下小型肺癌切除症例の再発形式の検討
http://www.haigan.gr.jp/journal/am/2013a/13a_gol17000O-83.html
対象:切除標本の腫瘍径2cm以下の非小細胞肺癌切除例246例(1997年~2012年の15年間)について,病期別に再発形式について検討
2A期~3B期23例
再発症例は,2A期~3B期18例
再発の確率だけまとめると
WS3-3 II期,III期 7/35 = 20%
WS1-2 II期,III期 27/60 = 45%
O-83 2A期~3B期 18/23 = 78%
結論。 てんでバラバラでさっぱりわからない!!!
O-83のデータを見てなかったことにすると、II~IIIAの再発率 36%、20%、45%のどこか。 II期も一緒になってるから、まぁ、IIIだと50%くらいなのかぁ。 よくわからん。
O-83のデータを見てなかったことにすると、II~IIIAの再発率 36%、20%、45%のどこか。 II期も一緒になってるから、まぁ、IIIだと50%くらいなのかぁ。 よくわからん。