Sharp wins Dutch LCD patent ruling against Samsung
シャープ、オランダに於いてサムスンに対する特許訴訟に勝利

2009年12月18日午前3時20分 EST

By Kiyoshi Takenaka and Kim Yeon-hee


東京/ソウル発12月18日(ロイター):日本のシャープ社はオランダでのディスプレイパネル技術を巡る一連の訴訟及び対抗訴訟に於いて、サムスン電子に対する液晶訴訟に勝利した事を最新の事情として述べている。

 ハーグ地方裁判所は、サムスン製LCDパネルがシャープの特許侵害を認めたと、日本の電子機器メーカーが語っている。なお、当該特許は液晶パネルの反応速度を向上するために用いられる。

 この技術により反応速度を高められた液晶テレビは、スポーツ番組のような動きの激しい映像を表示するのに適している。

 シャープによると、法廷は韓国の会社であるサムスンのオランダに於ける販売子会社に対し、問題の技術を用いた液晶パネルと液晶テレビの輸入及び販売を停止し、店舗から特許侵害している製品を排除するよう命じた。

 世界最大の液晶テレビメーカーであるサムスンは、この判決が自社の企業活動に悪影響を及ぼす事はないだろうと述べている。

 「我々は様々な対抗策を用意してきた。そのため、この判決はサムスンの事業と消費者の需要を満足させるための能力に対し、何らの影響も及ぼさないだろう」と、サムスンのスポークスマンは語った。

 特許侵害のために輸入や販売を裁判所命令により差し止められた電子機器メーカーは、市場に於ける自社の存在感を維持するため、しばしば問題となる技術を回避した新製品を発売することによってこうした問題を回避する。

 サムスンのスポークスマンは、この件を上訴するかどうかについてはコメントを差し控えた。シャープによると、サムスンは三ヶ月後の上訴を目指し準備しているとされている。

 サムスンと第四位の位置にあるシャープは、オランダでの訴訟の他に合衆国や日本、そしてドイツなどの国に於いて、液晶特許関連の法廷闘争を行っている。

 特許訴訟と和解は、しばしばクロスライセンス契約締結に向けた、長い前兆となる事もある。

 シャープの知的所有権管理部門のYoshio Kubota部長代理は、サムスンとのクロスライセンス協定交渉についてコメントを差し控えたが、「会社が訴訟中の時であれ、対話のチャンネルを開いておくことは企業の慣習である」と述べている。


 あらあら、合衆国の液晶訴訟が欧州にも飛び火しちゃいましたね。
 未だ特許などの扱いはEU内で共通化されてなかったと思いますが、やはり一角で火がついたというのは大きいです。オランダはフィリップスという大手メーカーが存在しているのも大きいように思えますが。
 また、発効するかは今のところ不透明とはいえ、欧韓FTA交渉が大詰めに入っている昨今、発効する前に市場荒らしそうな企業は潰しておこうという魂胆もあるのかもしれません。
 もしこの推測が当たってたとすると、欧州全域にこの動きが広がって、なかなか楽しい事態になりそうですね。うふふふ♪

 あ、ちなみに特許を回避した(と自称する)新パネルは既に発売されており、搭載TVはアマゾンでも買えるようです。東亜でねこめーわく姉様に教えてもらいました。

Samsung LN52B750 52-Inch 1080p 240 Hz LCD HDTV with Charcoal Grey Touch of Color
http://www.amazon.com/Samsung-LN52B750-52-Inch-1080p-Charcoal/dp/B001VKY7WU


 何故か52インチで$1,929ドル(約17万3600円)と、投げ売り価格だったりしますが…どうしてでしょうね____

※12/20追記:リンク先の製品、既に4月には売られていたとの指摘がシンシアリーさんからありました。よって、取りあえず打ち消しておきます。
 ただ、そうなると出す出す言ってた『シャープ特許を回避した新パネル』搭載製品は存在しなくなっちゃう事になりますが…情報ありましたらコメント等でお願いします。

 さて一方の合衆国では、液晶だけじゃなく携帯付属のデジカメでも特許侵害判定を受けたようです。2chから転載

【経済】米ITC、サムスン製携帯電話による日本コダック保有のデジカメ特許侵害を認定、 全院委員会で最終決定[12/18]
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1261220485/

1 名前:戸締りφ ★[] 投稿日:2009/12/19(土) 20:01:25 ID:???
(ワシントン ロイター=聯合ニュース)最近1年間持続した三星電子と日本イーストマン コダック間の特許紛争に対して  米国国際貿易委員会(ITC)がコダックの主張をひとまず聞き入れた。

 米貿易委は三星電子がコダックの特許を侵害したことで1次結論を出したと18日(現地時間)明らかにした。

 このような結果は米貿易委の全院委員会に回付されて,受け入れるかどうかをもう一度決めることになる。

 コダック側は三星電子とLG電子が携帯電話を製造する過程でコダック特許を侵害したとし,昨年11月米貿易委に両社を提訴した。

 LG電子はコダックと自主的に問題を解決する方式を選んで,三星電子だけ紛争を進行中だ。

 貿易委は特許紛争を専門的に処理する独立した機構で,特許権を侵害して,製品を生産すれば関連製品輸入を禁止することができる権限を持っている。
http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2009/12/19/0200000000AKR20091219024000009.HTML


 今のところ特許侵害を認めただけで輸入・販売差し止め命令は出ていないようですが、こちらもちょっと楽しみもとい心配なところですね。
 液晶テレビと同様、サムスンの携帯電話機のシェアってなかなかたいしたもので、去年はノキアに次ぐ第二位だったように記憶しています。北米での分がどの程度なのかはちょっと分からないですけど、もし液晶テレビ同様に輸入禁止措置が取られたとすると、やはり大きな痛手になりそうです。シェアが大きい分、賠償額も大きくなるのは液晶と一緒ですし。

 さて、北米でも欧州でも追い詰められつつあるサムスンに未来はあるのか…wktkしながら続報を待ちますか。

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なぜ、日本企業はサムスンに勝てないのか!?

北岡 俊明 (著), ディベート大学 (著)