今日も謎のPC職人Xこと◆bswihrZhO2様に記事をいただきました。
 今回はインド洋給油問題について、技術的側面からの考察となります。ありがたや~



 給油問題ですが、もはや「馬鹿なの?死ぬの?自殺に国民を巻き込まないでね?」としか言いようがない状態です。
 皆さん、知っていますか?
 航行中の艦船に給油する技能に関して、世界でトップレベルの水準に日本の海上自衛隊なっている事を。
 航行中に給油するとなると、随伴し続ける必要があります。
 波の荒い外洋でですよ?
 常に進路を同調させ、揺れ続ける中を最初にワイヤーを相手の船にきちんと投げ渡します。
 ワイヤーをきちんと張って、それに吊した給油ホースを丁寧に相手の船に繰り出していき、接続して貰います。
 接続されたら給油を開始するわけですが、常にワイヤーが切れたりしないように速度と進路を同調させ続けるわけです。

 考えてみてください。
 時速30km以上でその行為をする場合、どれだけの技能が必要でしょうか?
 もちろん、操船だけでなく給油管を扱う人たちの技能も優秀でなくてはなりません。
 そして、あの海域では下手をすれば甲板で目玉焼きが出来るほど過酷な環境なのです。
 訓練されているといえど、どれほどの能力が要求されるのでしょうか?

 そして、その間は無防備になりますから護衛が常に随伴し警戒に当たります。
 しかし、日本の護衛艦が搭載しているヘリコプターは銃撃戦を想定してはいても貧弱です。何かあれば確認と警告に飛ぶのにです。
 50口径の対物ライフルや歩兵用の地対空ミサイルなどで攻撃された場合、確実に防御できる物ではありません。
 既に大量の資金を抱えた海賊やテロリストが保有してない保証は誰もしていません。
 そんな状況下で常に頑張っているからこそ、各国から感謝状などが複数届けられ感謝されています。
 そして、他の海上の警備や監視が回っているのに、抜けてしまうとどうなるのでしょう?
 既に対物ライフルで攻撃されたタンカーも存在します。
 そして、実際に海上自衛隊に警告したのですがレーザー誘導の対戦車ミサイルに対する想定も防御もされていません。

 護衛艦ですら、ですよ?
 船に隠せる装備にすら、防御想定されてないです。(実際には防御手段は、対空兵装で迅速に潰す以外ありません。スモークもチャフも効果がないのですから)
 そんな状態で、海上保安庁に対処は不可能です。
 さて、想定や訓練すらしていない状況の人員と装備を投入し、周囲の妨害をする結果を招いて果たして大丈夫なのでしょうか?

 今まで災害にも出動し、阪神大震災では業火の上空を必死になって捜索するのに能力がAH-1Sしか備えていなかったが故に飛ばした事を非難している人たちは理解しているんでしょうか?
 ヘリコプターは万能の魔法の飛行機ではありません。
 火災で発生した煙や高熱の空気を吸い込んでも飛べるのは、一部の軍用機だけです。
 捜索に必要なセンサーを搭載していたのも、軍用機だけでした。
 代わりの手段が何一つ無い状況で、墜落寸前まで燃料を消費して捜索に当たった方々に、罵声を浴びせるのが誇りのような人たちが政権を握る危険性を指摘したいと言わざるを得ません。

 このような状況を、国民だけでなく世界はどう判断するのでしょう?
 そして、問題を拡大するような撤収が行われた場合に何が起きるのか?
 日本国民全体で、考えるべき時期なのではないでしょうか?
 もはや、テロリズム戦争は世界規模で逃げ場はどこにも無いのですから。

 インド洋に派遣可能な燃料濾過装置付高速輸送艦を持っているのは、現在のところ日本だけ。他国ですと、持っていても数が少なくて派遣不能であったり(自国の防衛用を優先させるのは当たり前ですし)、数があっても自国の派遣艦艇への補給に手一杯(合衆国がその典型ですね)という事情があります。
 この状況下で日本の給油艦が撤収したらどうなるか──多くの海軍が運用している艦艇はフリゲートや大きくても駆逐艦といった比較的小サイズの艦であり、戦闘力はともかく航続距離は短めだったりします。かてて加えて戦闘任務に就いている以上、常に経済巡航速度を維持できるわけではありません。
 同じ隻数で回すのであれば、洋上補給の有無は哨戒密度を左右します。この点を踏まえれば、給油艦の派遣は戦闘艦一隻の派遣よりも大きな貢献であることは理解できるかと思います。理解できない人も閣僚にはいるようですが…

■北沢防衛相:インド洋給油「評価高くない」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090918k0000m010147000c.html
 北沢俊美防衛相は17日、防衛省での記者会見で、海上自衛隊によるインド洋の給油活動を打ち切る理由として「成果が上がっているという声は極めて限定的だ」と述べ、国際的評価は高くないとの認識を示した。同日未明の就任会見で防衛相は、給油活動の根拠となる改正新テロ対策特別措置法を延長しないと明言していた。給油の代替案となるアフガニスタンへの支援策については「人的派遣はどのレベルでもなかなか難しい気がする」と述べるにとどめた。【仙石恭】


 本当に成果が上がっていないのであれば、合衆国のみならずCTF150参加各国から延長要請なんか来るわけないでしょうに。
 …とか思ってたら、なんか朝生で仰天発言があったようで…

【世界の中心で】鳩山民主党研究第171弾【友愛を叫んだら、のけもの】
http://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/asia/1253881321/762

762 名前:日出づる処の名無し[sage] 投稿日:2009/09/26(土) 03:47:56 ID:8YF3+7+3
朝生で一番インパクトのあった福山外務副大臣発言

「岡田さんがアメリカに行ったら、アメリカもイギリスもパキスタンも会う人会う人みんなが給油に感謝してるって言ってきたんで凄くびっくりしてるんです。ラ党の時代には誰も感謝なんかしなかった。政権交代のおかげで感謝されてるんですよ!

セコー「いやいやいや感謝聞いてるからずっとwww」

「そんなの私も国民も誰も知らないんです。知らないのはラ党が悪いんですよ!」

仮にも副大臣の予想を超える無知っぷりは、給油中止撤回も案外早いのかもしれん(´・ω・`)


 相変わらず鳩研のスレタイは秀逸だなぁ…って、それはともかく。
 少なくともCTF150に参加してる国々が感謝してるなんて事、あたいみたいな無知な小娘でも知ってますっての!
 単に自分達が情報収集を怠ってただけなのを、ラ党(自民党)のせいにしないでくださいませ。政権交代のおかげで感謝されてるってのも意味がわかりませんし。なんだかな~orz

 政権交代を機に猛勉強してくれればいいのですが、果たして間に合うのかどうか…外交面は意地を張らずに、自民時代の政策を踏襲したほうがいいんじゃないでしょうか? …別に外交に限った話ではないですけどねorz

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