Get Ready for Another North Korean Nuke Test
北朝鮮による再度の核兵器実験に備えよ
平壌の先例にイランは即座に続く用意がある


2008年5月20日
By JOHN R. BOLTON

 ロングラン上演中の核悲喜劇『裏切りの北朝鮮』の幕が再び上がろうとしている。金正日による再度の核実験によって露骨な危機が迫っているにも拘らず、オバマ政権は「比較的リラックスしており」、まったく「危機感がない」と、合衆国のスティーブン・ボスワース特別代表は先週語った。確かに、彼らは北朝鮮に微笑みかけているように思える。

 2006年10月、北朝鮮は好戦性を示す事により利益を得るという、驚くべき外交的成功を目撃している。初の核実験は六者会合の再開をもたらし、また、六者会合は核開発を更に推し進めんとする金正日に対する援護を与える事となった。

 現在、金は同じ脚本に従う事により、再び成功の果実をもぎ取ろうとしている。今年四月、平壌はテポドン2ミサイルを発射した。また、国家安全保障会議当局者のゲイリー・サモア氏は、第二の核実験が実現しそうである事を最近確認している。北は二人の合衆国リポーターを『敵対的行為』を働いたとして、裁判にかけている。また、北朝鮮の官製メディアはアメリカを『悪漢やギャング』と呼んで非難している。金は最近、寧辺(ヨンビョン)の核関連施設からIAEAの監視員を追い出した。そして平壌はウランの濃縮を『開始する』と脅迫している ── その能力はずっと以前に入手している。

 第二の核実験は、単なる宣伝工作を意味しない。多くの専門家達は2006年の実験は失敗と考えており、発生した爆発威力は北朝鮮の科学者の予測以下と考えられている。第二の実験への努力が、二年以上に亘り科学的及び軍事的な優先命令として断固として下されており、追加実験に向けた潜在的なデータと経験の蓄積、及びその他の進歩は途方もない物となっているだろう。

 北朝鮮にこれまで欠けていた物は、六者会合へのアクセスを致命的に危うくする事無く実験を行う政治的機会と、六者会合が提供する合法性である。一見壊れにくい、ブッシュ大統領に対する国務省の二期目の支配にも拘らず、2006年以降のその他の実験は、会合をまさに終わらせていたかもしれない。

 これまでのところ、北朝鮮はオバマ政権からそのような脅迫を受けてはいない。平壌の攻撃性に拘らず、合衆国は「対話に専念し」、「早急に交渉のテーブルに戻る事を明確に期待している」とボスワース氏は繰り返し述べている。2006年の実験以降、ブッシュ氏が北に交渉を求め、アメリカを柔軟姿勢に移行させたことこそ、まさに北朝鮮が欲している物であった。

 次の核爆発が六者会合を失敗に導かないのであれば、核兵器開発計画の解体という、本当の危機に直面する事は無いと金は正しく結論するだろう。北朝鮮は不可解な場所であるが、その外交戦術に不可解なところはない。本当に不可解なのは、我々の政府──共和党であれ民主党であれ──が、六者会合に対する準宗教的な信頼が誤ってる事を学習しない点である。

 ヒラリー・クリントン国務長官は、対ロシア政策における『リンケージ政策』を『古い考え方』として、最近これを拒絶した。一地域における意見の相違によって、『圧倒的に重要な他の問題』に取り組むのを妨げてはならないと、彼女は主張する。ロシアとのリンケージ政策のメリットがなんであれ、繋がりを絶つことは、単に北朝鮮による第二の核実験に六者会合が実行許可を与える事でしかない。

 更に悪い事に、イランや他の核武装の野心を持つ国は、まさに同一の結論を出す事が予想される:六者会合のような交渉は見せ掛けでしかなく、アメリカの決定が相次いで破綻していると、彼らに判断される。合衆国が北朝鮮による第二の核実験を黙認する事は、平壌が成功させた戦略をテヘランが採用する事をおそらく意味する事となるだろう。

 オバマ政権が金正日用脚本の最終稿を用意する時間である。違うのであれば、我々は核武装化したイランに備えるべきであろう。


アメリカエンタープライズ研究所の上級研究員であるBolton氏は、『Surrender Is Not an Option: Defending America at the United Nations and Abroad(降伏という選択肢はない:国連および海外でアメリカを擁護すること)』(2007年Simon & Schuster刊)の著者である。

 いつもながらバッサリですねBolton氏。北朝鮮の意図が見え透いてるにも拘らず、六者会合のような『話し合い』でなんとかなるとか政府が考えてる事に、苛立ちを感じてる模様。
 私としても不可解なのは、まず裏切る心配のない同盟国(ぶっちゃけて言うなら日本)の核武装に神経を尖らせるくせに、なんで北朝鮮やイランといった、アメリカに敵対する/しうる国の核武装にこうも無頓着な点。正直訳がわかりません。
 自由貿易体制が維持されてる限りにおいては、日本が合衆国に刃向かうような真似、するわけ無いと思うんですけどね~
 日本に核持たせるより、北朝鮮やイランが核持ったほうが安全とか考えてるんでしょうか?

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