Korean authorities 'colluding' ahead of Hebei Spirit retrialより
Hebei Spirit再審前の韓国当局者達による『共謀』
巡る因果の猫車-hebei号
Keith Wallis - 2008年9月25日

 韓国海事当局と検察官及び弁護士が、韓国史上最悪の原油流出に関する二人の上級船員の再審において、サムスン重工のために共謀を働いたとして非難されている。

 V.Ships社長Roberto Giorgi氏によると、韓国側は法廷に対し「実際にはありもしない真相を証明する」ための情報を伝えているとされる。
 彼は実例として、韓国海事審判院が後知恵を用い、不当に超大型原油タンカー『Hebei Spirit』の船長と先任航海士を非難するために上提した、事故報告書を引用した。
 Giorgi氏はソウルに於いて、Jasprit Chawla船長とSyam Chetan先任航海士と彼らの家族らと面会し支持を約束した上で、この報告書について『不公平』かつ『不公正』であると語った。
 彼は文書がタンカー乗組員の「予定された結末」に基づき導き出されたと語る。
 「曳索の破断を、船長は予見する事が出来なかった」と彼は語る。
 これはタグボート2隻のうち1隻の曳索が破断し、満載状態で碇泊中のHebei Spiritの舷側に激しく衝突した、クレーンバージに対する言及である。衝突はタンカーの貨物油槽三つに穴を開け、ソウル南西約100kmの海域に10,500トン以上の原油を流出させた。クレーンバージとタグボートは、サムスン重工によって運用されていた。 
 Chawla船長とChetan氏とHebei Spirit Shipping(タンカーの船主)は、原油流出に関する全ての訴訟において無罪となったが、二人の船員達は検察によって控訴審まで韓国からの出国を妨げられている。
 法廷はこれまで散発的に審理するだけであったが、韓国高裁での控訴審の最初の山場は今月初めに訪れた。 
 予審判事は12月23日に判決を下す事になっているが、結果によっては検察が最高裁に対し上告する事も予想される。
 審判院の報告書には、事故防止のためにどのような措置が行えたかを明記せずに、タンカーの乗組員が実際に行った事以上の措置を取るべきであったと書かれていた。
 報告書は船長と先任航海士の怠慢を指摘しているが、その主張は検察とサムスンが上告した際に申し立てたものと、まさに同じ手法でなされている。
「私は何らかの協議がサムスンと検察官、そして報告書をまとめる人々との間にあったと考える」Giorgi氏はそう語る。
 乗組員達と船会社の弁護士によって審判院に提出された証拠のいずれもが、報告書において考慮されなかった。 
 そしてHebei Spiritの登録国である香港の海事局も、審判院による報告書の写しを与えられなかった。
 国際海事機関の登録国法の下、船主と他の利害関係者は、公式事故報告書の最終版が発表される前に、草案に対しコメントする機会を与えられねばならない。
 従って、審判院の報告書には信頼すべき根拠がない事を「裁判官が理解する事を切に願う」と、Giorgi氏は語った。
 海事局の事故調査官であるStephen Li氏は、海事局と韓国海洋審判院との間になんらの協議も為されず、審判院報告書の写しも受け取っていない事を確認している。
 それどころか、韓国司法機関向けに海事審判院仁川支部が作成した文書は国内向けであって、高裁で審理の際に参照されるために用意された公式事故調査報告書ではないと彼は思っていた。
 海事局は独自の報告書を完成させ配布したが、それに対する韓国海事審判院やサムスンからの反応は受け取られなかった。
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 ちょっと古い記事ですが、例のLOC見解書が発表される背景となる事案なので訳してみました。
 要は、Hebei号側が出した証言や証拠を無視し、船籍国で当事国である香港海事局にも一切の報告も無しに、サムスンと検察の言いがかりに基づく事故報告書を作成してたわけで…もう滅茶苦茶としか

 それにしても、Hebei号の事件で国際的にも認知されるようになりましたけど、表面には出てこないだけで、検察と手を組んだ財閥系企業に踏み潰された人達も多いんでしょうね。
 韓国が真に法治国家となるのはいつの日になるのやら…

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