何度かこのブログでは言及していた作品ながら、個別に感想をアゲていないことにMステを観て気づきました。
(5月12日の放送に、スキマスイッチの大橋さんとトレンディエンジェルの斎藤さんが出てた。)
SING/シング
を観てきました。
公式サイト:http://sing-movie.jp/
鑑賞自体は結構前!
2月に中国で字幕版、4月に日本で吹替版をそれぞれ鑑賞しました。
最初に字幕版で観てきた感想は
うーん・・・・・・どうよ
だったのですが、
その後吹替版を観なおした感想は
あれ?
結構いいじゃん!!
という感じで、後で見た日本語吹替版の方に好印象を抱くという意外(?)な事態になりました。
もうちょっと詳しい感想を書いていきますね。
●字幕版で痛感する随所のツッコミどころ
まず根本的に「ミニオンズ」や「ペット」などイルミネーション作品は、あまりウェットになりすぎないようにだったり、ロジカルにしないようにだったりを心がけてるらしく、楽しい映画を目指しているそうなのです。そんな作風自体は、「ズートピア」の練りに練られた完成品タイプが好きな私には、ちょっと相性が悪いなぁと思っております。イルミネーションが結構細かいところを『そういうもの』として片づける部分が、私は結構気になっちゃうんですよ。
なので今回も
ムーンがなぜ成功したのかって部分が不明確なのってどうなんだ?とか精神やられてるメンバーの立ち直り早すぎない?とかこの物語そもそもラッキーパンチ過ぎない?とか普通に歌謡曲を作中に入れるアニメ映画なんて今やたくさんあるのに、わざわざ歌わせる意味は?とかっていうかなんで動物なの?とか・・・
もういろんなところが気になって気になってしょうがない映画でした。
「なぜ動物なのか?」なんてつつきだすのは、うるさ系になっちゃうんだろうけど。
肝心のクライマックスのショーシーンも、余計なカット入れてぶつぶつ演奏を切ったり、余計な演出を加えたりで全然歌を楽しめないのも最悪。結構イマイチに感じる映画というのが最初の感想でした。
・・・が、
吹替版でこの印象がガラッと変わりました。
●吹替版で意味が乗った!画期的ローカライズ
「よく知っているアーティストや芸能人が吹替をあてている」という要素が加わることで、クライマックスのショーシーンの印象が全然違ったのですよ、これ!
あんまり馴染みのない海外のアーティストが声を当てていると思っていた以上に、ショー感覚が薄くて、日本育ちの日本人の私にとってこの「SING/シング」で受け取るべき要素を字幕版では受け取れきれていなかったようなのです。
そんな私にまさに必要なローカライズを施したのが吹替版!
ライブ感がしっかり伝わって、字幕版鑑賞の時よりもより親身に楽しむことができました。なんといっても締めを飾るMISIAさんの破壊力たるや・・・適材適所とはこの事なのか、と思い知りました。
MISIAさんを起用しようって考えた人、あなた偉い。
もちろん、字幕版で気になったことの多くが解決したわけではないのですが、この映画が見せ場として持ってきたものの感動は、しっかり吹替版で受け取れたように感じました。見世物としての感動がしっかり吹替版で、感じられる仕上がりになっておりました。事前情報ですでに、吹替版に力を入れていることは分かってましたが、こんなに成功しているとは・・・恐るべしです。
長澤まさみさんのアッシュは特にベストアクトだと思ってます!イイね!
そんなわけでローカライズの好例として、今後の洋画アニメのローカライズ評価において、本作がしばらくは理想ラインの作品に位置づけされるのはマチガイないな、と確信しました。見事です、「SING/シング」。参りました。
本作、すでに「2」の制作も決定しているそうで、また今度はどんなショーを見せてくれるのが楽しみです。
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