リクエストにお応(こた)えして、いちじくの甘露煮の作り方を書いていきたいと思います。


いちじくの甘露煮を、一度でも作ったことのある人ならわかると思うのですが、ぷっくらとした甘露煮はなかなか出来ません。

この作り方は、本荘市(今は、由利本荘市)の和・洋菓子店で勤めていた時に覚えた作り方です。


由利本荘市では、代々続いている菓子店のほとんどで、いちじくの甘露煮を作るほど、ポピュラーなお菓子なのです。


いちじくの甘露煮

写真は、4~5年前に作ったいちじくの甘露煮のビン詰です。

その後、なかなか良いいちじくが実らなかったので、作れませんでした。



《《 作 り 方 》》


いちじく    1kg

砂糖    800g

水    1リットル


いちじくは、きれいに水洗いして、ヘタの部分を切り落とし水を切っておきます。


大きな鍋2つを準備します。

同時進行できれば最高なのですが・・・。


1つの鍋には、たっぷりの熱湯を作ります。

沸騰したら、いちじくを入れて茹(ゆ)でます。

ヘタを切った部分が、白から透明に変わったら、茹で上がりです。


もうひとつの鍋では、漬け込み用のシロップを作ります。

鍋に水1リットルと砂糖500gを入れ火にかけて、沸騰して砂糖が完全に溶けたら、火を止めます。


茹で上がったいちじくを水分を切りながら、火を止めたばかりの、熱くなった漬け込み用のシロップの中に入れます。

そのままフタをして、1日漬け込んでおきます。


翌日、1日漬け込んでおいた鍋を火にかけ、砂糖を100g足します。

沸騰して、あとから足した砂糖がしっかりと溶けたら、火を止めて、また1日漬け込みます。


次の日も、漬け込んでおいた鍋を火にかけ、砂糖を100g足します。

また、足した砂糖が溶けるまで沸騰させて、また1日漬け込みます。


また次の日も、漬け込んでおいた鍋を火にかけ、最後に残った砂糖100gを足します。これで、ぷっくらいちじくの甘露煮の出来上がりです。



途中で煮崩れたものは、シロップと一緒にミキサーにかけて、煮詰めればジャムになります。


記憶は定かではないのですが、基本は1リットルの水に1kgの砂糖だったのを、甘すぎるので、砂糖を減らしたように思います。

甘味が足りないようでしたら、上の作り方を参考に、砂糖を増やしてください。


作り方のポイントは、

最初から濃いシロップで煮てしまうと、浸透圧の関係で、いちじくの水分が吸い出されて、シワシワになってしまうのです。

だから、徐々に砂糖を増やしていくのです。


あと、ちょっと固めのしっかりとした実のほうが、きれいに出来上がります。


新鮮ないちじくが手に入った人は、是非試してみてください。