新年明けましたが、昨年の福岡出張のついでに行ってきたお店2店舗目。「湖月のカレーてんじん」


ハンバーガーの”WA”-湖月のカレーてんじん①


こちらのお店は「カレー」とありますが、1953年に中州で提供していた「幻と言われるハンバーガー」を復活させたお店。


その当時のお店は、1Fでハンバーガー、2Fでカレーを提供していたそう。当時、レストラン(というより外食をするところ)と言うと、今で言うファミレスのように、○○の専門店というのは非常に珍しく、店に入ってカレーしかないことが分かると文句を言われたこともあったそう。そんなカレーが非常に人気が出てきたため、1Fをカレーの客席とし、わずか2年でハンバーガーは姿を消しました。


そんなハンバーガーを復活させているとなれば、頼まざるを得ません。オーダーしたのは、「湖月のチーズバーガーのセット:珈琲セット」。ちなみにセットは他に珈琲・サラダセットがあります。


ハンバーガーの”WA”-湖月のカレーてんじん②


店内は懐かしい喫茶店のような雰囲気。席はカウンター席とテーブル席2つ(1つは相席タイプ)。来店時間は18時ごろで閉店前だったこともあり(閉店は19時)、客は私一人で、ご主人が調理をしながら前述のような話を色々としてくださいました。


ハンバーガーを復活させるにあたり、佐世保にハンバーガーを食べに行ったこと。とにかく味を知るために一度の旅で8店も回られたそう。ちなみに、「佐世保バーガー」というのは少し前まで特にコレという定義があったわけではなく、佐世保で出すハンバーガーはすべて佐世保バーガーだったそう。それを町興しのような形で定義を決めて、今に至るんだとか。


そんな話を伺いながら、待つこと約15分。


ハンバーガーの”WA”-湖月のカレーてんじん③


こちらが「湖月のチーズバーガー :珈琲セット¥800」。アルミホイルに包まれた姿で提供されます。


ハンバーガーの”WA”-湖月のカレーてんじん④


開くとこんな感じです。オーダーメイドのバンズに挟まるのは、上からキュウリ・チーズ(確か8枚)・パティ・トマト・オニオン。キュウリが挟まるのはかなり珍しいと思うのですが、1953年当時は年中レタスが手に入るわけではなかったので、キュウリが自然とハンバーガーに入っていたそう。


とても高さはあるのですが、国産小麦100%によるバンズはとても柔らかく食べやすかったです。パティもこれまた柔らかく、まるでハンバーグを食べているよう。結構たっぷりなマヨネーズとケチャップがかかりますが、とてもシンプルな作りのハンバーガーに程よく味わいを彩ってくれ、全体のバランスも非常に良いように感じました。


このバンズも1953年当時のバンズのレシピを基にとあるベーカリー店が作っていたそうですが、そのベーカリー店が店を閉めることになると聞き、何とかならないかと直談判し、最終的にはそのベーカリー店からレシピと機械を頂き、それを基にこちらのお店だけに作ってもらえるお店を探したのだそう。


ハンバーガーの”WA”-湖月のカレーてんじん⑤


最後にこれもとても美味しいセットのバニラアイスとコーヒーを頂きました。


今回の最初の写真は(お店の外観)、「ブログに書きたいので外も撮らせてもらっていいですか」と聞いたところ、

閉店準備をしていたためタペストリーを外していたものをわざわざ戻してくださいました。


ハンバーガーはもちろん、熱い想いを持ったご主人のお話もとても嬉しいお店。今度はカレーも頂きたいものです。


----------湖月のカレーてんじん----------

■住所:福岡県福岡市中央区天神4-8-30

■HP:http://www15.ocn.ne.jp/~tonkotsu/page016.html

■食事日:08.12.08