大学時代の先輩が母校へ | 今日も花曇り

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先日、大学時代の先輩から十数年振りに連絡がありました。どうしたのだろうと少しびっくりしたのですが、なんとこの4月に私の出身と同じ法科大学院に入学するとのこと。某予備校の司法試験合格体験記を読んでいたら私の名前を見つけ、しかも同じ法科大学院出身だったので、その先輩も驚いて連絡下さったのでした。

私は大学時代には法律には無縁でしたので、先輩は私が法曹を目指すようになったことは全く知らなかったのです。はじめは、同姓同名の別人かとも思ったそうです。

その先輩も純粋未修なので、入学後の勉強の仕方などについて知りたいとのことで、後日会ってお話しました。先輩は今はある官庁に勤めているそうです。なぜ法科大学院へと尋ねたところ、官庁の仕事は全て法律に基いてなされているはずだが、現場の職員はその根拠法についてほとんど知らないし、条文も読まない、読んだとしてもつまみ食いなので、体系的理解など望むべくもない。本当にそれでよいのか、という思いが強くなったというのです。そして、法曹資格を取ったあとは、法の精神を携えてその官庁に戻りたいと。その志の高さに感心しました。まさに司法制度改革の趣旨にかなうものだと思います。

大学院在学中は、官庁に籍は残せるそうなのですが、その間は当然無給だそうです。自分が司法試験合格までに味わった苦しさや、予備試験に関する問題も絡んでの今後の司法試験の不透明さに考え及ぶと、そう気軽に「がんばって下さい」ともいえません。最短でも、法曹資格を得るには5年弱を要し、しかも統計上は純粋未修の合格率は2割にも届かず、先輩が合格する時には既に修習中の給与は貸与制なのです。

でも、ここまできたらもうやるしかないわけで、なんとか4年後の合格を勝ち取ってほしいと思います。