「新鮮」は安全の基準か!? | 食品衛生クイズBlog

「新鮮」は安全の基準か!?

昨日、久しぶりにブログを書いたと伝えたら、社内でもっとちゃんと書けと怒られましたので、最近私が気になったニュースをもうひとつ。

それは、

「肉フェス」でカンピロバクター食中毒発生!!

というニュースです。

ニュースによると、ゴールデンウィークに国内の何か所かで開催された「肉フェス」というイベントで、軽く湯通ししたり、表面をあぶったりしただけの半生の鶏肉を食べて約600人以上がカンピロバクターによる食中毒になったということです。

「イベントのホームページでは、「新鮮だからこそできる鶏ささみ寿司」などとアピールしていた。」

とのことなのですが、新鮮さは安全の基準になるのでしょうか!?

実は今日この話題に触れたのは、昨日書いた記事と関連してのことなのですが、昨日の記事では、牛肉の格付けについて、例えば「A-5」ランクの牛肉があったとして、このランクは牛肉の「歩留り等級」と「肉質等級」のことで、「味」のことではないですよ、というようなことを書きました。

それに対して今日の鶏肉は、昨日の牛肉の格付けとは違って、生食が好きな日本人にとっては、鮮度が高いということは「おいしい」という「味」につながるかもしれません。

しかし、ここで気を付けたいのは、お肉の場合、「新鮮=微生物的にきれい」ではないということです。

特に今回の原因となったカンピロバクターという菌などは、空気を嫌う性質のある細菌で、処理したばかりの新鮮な鶏肉の方が、処理後時間がたったものよりも汚染度が高い場合があります。ということは、新鮮な鶏肉のほうがよりカンピロバクター食中毒になるリスクが高いということになります。

つまり、「新鮮さ」と「安全」は別に考えなくてはいけないということです。

これから気温も湿度も高くなってきて、食中毒シーズン真っ盛りとなりますが、いつも言っていますが、食べ物は一回食べてしまったらもう取り返しがつきません。

今回の話題もちょっと頭においていただいて、この夏も元気に乗り切ってくださいビックリマーク

それでは次回またお楽しみにニコニコ