さっそく10話感想です。
相変わらず妖怪に振り回される日々を送る夏目。
ある日、蛍を見に寄った池の傍で男性が佇んでいるのを見かける。男性のそばには妖が憑りついていた。
その妖は夏目が見えると知ると気に入ったと夏目につきまとうようになり――
というお話です。
冒頭でおなじみの夏目と友人の西村と北本のとの会話が楽しいです。夏目の恋愛に対する興味のなさはすごいですね。高校生男子とは思えないですが、今やっと情緒を育てていっている最中だから仕方ないんでしょうね。
今回は悲しく、切なさの成分が強めでした。
胸がぎゅーっと締め付けられるような。
ここから先はネタバレになりますが、
件の男性は章史(あきふみ)といって、昔妖怪が見える性質でした。
夏目と同じように、小さいころは異端だといじめられ泣きくれる日々。
そんなところに妖怪があらわれ、親しくなりたいと話しかけるのです。
段々と妖怪を受け入れ始め、すっかり親しくなった章史と妖怪ですが、突然、章史に妖怪が見えなくなってしまいます。
妖怪を――愛しい相手を見る事すら叶わなくなった人間と、相手の目に映してもらえなくなってしまった妖怪の恋物語です。
ひたすらに切ない。
夏目の心も揺れ動きます。
妖怪が見えなくなったら、今までのように逃げ回らずにすむのです。周りから不気味だとさげすまれることもないのです。
昔ならそれを喜んだでしょう。
けれど今はにゃんこ先生をはじめ、たくさんの妖怪と絆を結んできました。
もし見えなくなる日が来たら、それは解放なのか、それとも――。
その疑問に夏目はひとつの答えを出しています。
いつかは置いて行かれるにゃんこ先生にとっても、夏目にとっても、切ないだけではなく希望に満ちた答えでした。
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