犬と猫の薬膳のお話   ~食の話 その2 | 獣医さんが教える~ ワンにゃんライフを楽しむ秘密

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「え! 犬や猫にも薬膳ってあるの?」

って思いますよね。


何でもありの世界だから それもありでしょう

なんて さめた目でみると 大間違い!


「犬や猫の薬膳」のセミナー

ご自分の犬や猫に何をあげたらよいか迷っている方に

ヒントになることが満載のセミナーだったんです



こんにちは あっこ先生です。


私も最初 動物と薬膳???

なかなか結びつきませんでした


ところがお話をうかがうと

心から動物のことを考えている先生が

動物の視点で食を考えて

動物になかった薬膳の考え方を

ご自分で2年以上かけて構築なさった講座でした


中医学を基本としたやり方です



中医学 なじみのない言葉ですが

漢方って言えば「あ~あれね!」って思います

中医学が日本に入って生まれたのが漢方です


中医学は何千年もの知恵の集大成の東洋医学

って言えばよいのでしょうか


西洋医学は 病気を診るのですが

中医学は全身を関連しあう一つの有機体としてとらえ

個々の人を診ます


従って 同じ症状を訴えた場合

西洋医学では 同じ処方になりますが

中医学では 人それぞれのオーダーメイドの処方になります

その人に合わせたその人だけの処方です


それが大きな違いです



さて話を戻して 薬膳について・・


その中医学の考え方の中にある 「医食同源」

その考え方から生まれたものが薬膳です


「医食同源」は西洋医学でも 予防医学で

盛んに言われていますね


食事に関しても


1.体質や季節などに配慮した  「食養」


2,不調なところを補佐する食事の 「食療」


3、食療に生薬を加えて病気を治療する食べ物の 「薬膳」


に別れます



今回私が教えていただいたのは

初級の初級

ホンのさわりの部分でしかなかったのですが

この考え方は とても役に立ちます


何でもきちんと知るには時間がかかります


自分の犬や猫のための薬膳を処方するには

やはりそれなりに学ばなくてはなりません


でも  「食養」をめざして考えれば

毎日の食餌 変えることは簡単です



中医学では 

食べ物(食材)すべて

「体を温めるもの 体を冷やすもの 中間のもの」

に分けることができます


またそれぞれに

助ける臓器があります

 

例えば お肉


鶏肉は 体を温め 脾臓を助けます


豚肉は 寒暖どちらでもなく 脾臓・腎臓を助けます


※ 西洋医学の臓器と少し違う認識ですが

   大雑把にとらえて説明しています



今の季節 寒くて震えているような犬や猫さんには

豚肉より鶏肉をあげたほうがいいんだなって

わかります


もっと詳しく知りたいときは・・・


この食物の分類表の本を見ます


すべての食材の寒 涼 平 温 熱 の分類

助ける臓器が出ています


現代の食卓に生かす「食物性味表」/日本中医食養学会
¥3,888
Amazon.co.jp


今あなたがあげているドッグフード


その成分表から

食材を全て書き出し

この本で 寒~熱 どれに当てはまるか  どの臓器を助けるか

書き出してまとめれば


全体の傾向がわかります


コーン 大麦  豚肉 小麦粉  トマト ラード・・・・だとしたら


コーン   平温 で  大腸胃

大麦    涼   で  脾胃

豚肉    平温 で  脾胃

トマト    微寒 で  肝脾胃
小麦粉  涼  で   心脾胃
ラード   涼  で   脾肺大腸


このフードは 涼 で 脾 胃 を助ける傾向の食餌になる


といった感じです



これが薬膳の考え方を取り入れて

あなたの犬や猫の食餌を考えるやり方です


いまあげているものがどのように体に働きかけてくれるか

大体の目安になります


冬は温めてくれる食べ物を多くあげたいですし

逆に真夏は 体を冷やしてくれる食べ物を主体にすれば

よいわけです



何だか薬膳の考え方が面白く

もっと知りたくなった方はぜひ

こちらをご参考に!

私が受講したセミナーの先生です♪


パートナーにも薬膳ごはん!