愛の群像 「家」考 | ・・・の続き

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エヴァ・オーリンも、ペ・ドゥナも、まとめて好き。




愛の群像 DVD-BOX 1
1話を観たのはいつだっけ?
途中、進まない展開にイライラと
何度も挫折しつつ
シニョン先生(キム・ヘス)のまなざしと
終盤いいから!と薦めてくれる友人の
励ましで、44話完走。

見終わって数日たつと、いろんなことが思い浮かぶ。
なんたっておおよそ40時間のドラマなんだから。
今朝も起き抜けに、あのセリフの奥ってああなんだろうか
とか、「家」は心情をわかりやすく表してるなあ、とか
寝ぐせの髪で想うわけです。

シニョン両親の立派な家。広くて白くて。
その中に入ってる夫婦の喜怒哀楽。
最初は見栄の象徴。
そして家の倉庫はまさしく「個」の秘密置き場だったし、
最後は引っ越す。「見栄」を手放して現実と向き合うママ。

動かないギルジンはそのカレの象徴だし、
あと雑多で生活する長屋の人々も。
それに対して、ジェホ(ペ・ヨンジュン)の住処は転々としている。 
長屋の小さな部屋から、ヒョンスが用意した部屋。
別荘、そして最期の部屋。迷走の終わりが病院じゃなくて
ちょっとホっとしたのが本音。製作の愛なのかしら。

10話までは、やたら夫婦ケンカと母子ケンカが多く
早送り伝説まで生みだしてしまったのですが
44話終わると、次はシニョン両親中心で22話まで
もう一度見直してみたい、とまで感じました。
最初は、ジェホとヒョンスばかり気になっていたのよね。
その見方はマチガイでした。

44話の間、苦や哀から逃げたひと、逃げなかったひと
逃げなかったひとは丸くなって、そして輝いている。
ヒョンス(ユンソナ)は、逃げてばっかりだった。
シニョンの家からも出ちゃったし、会社も中途半端、つまるところ
韓ドラ定番の海外へ。

群像というだけあって、誰かのキャラに近い自分を
見せられているようでドキドキしたり。
最終話でのシニョンパパの屋台でのセリフ、
あたりまえのコトだけど強力な説得力。
やはり43話までがあったからで、43話まで
見続けたワタシへの「がんばったで賞」だ
と受け取っております。
いいことも悪いこともひっくるめて、それが愛。

最初は「ヤだな」だったシンジャ母子が、愛おしく。
これも愛のかけらかしら。