人形の家~徳永英明 | edihの昭和音楽よもやま話

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60~70年代を中心に、音楽にまつわる話をアップします。

69年7月、"弘田三枝子"さんが歌った
人形の家

弘田
(作詞;なかにし礼 作、編曲:川口真)

スケールの大きい劇的な歌は、オリコン1位を獲得する大ヒット、
弘田さんの歌唱力も改めて評価された。

作曲は、同時期大ヒットした「手紙」(由紀さおり)を書いた
”川口真”氏。
以前アップした「五月のバラ」の作曲者で、
おそらく「人形の家」の成功は
西郷輝彦さんの「真夏のあらし」や尾崎紀世彦さんの
「さようならをもう一度」などへ続き、ダイナミックな
歌謡スタイルを確立させた。

97年には、米米クラブの"石井竜也"さんがカバー。
男性歌手の歌でもこの曲はなかなかいけると思った。
やはりいい曲は古さを感じさせない。

カバー・アルバム「VOCALIST」が大ヒットを続けている
"徳永英明"さん。
「VOCALIST VINTAGE」に先行する形で、
今年の5月「人形の家」をシングルカットをしている。

アレンジは、徳永さんのバンドのキーボードを担当している、
"坂本昌之"氏。
1コーラスはピアノの弾き語り風でしんみりと、間奏からバンド、
ストリングスが入りスケールが大きくなるといった
オーソドックスな構成だ。 

VOCALIST VINTAGE/徳永英明
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今回のアルバムは、60~70年代初期の歌謡曲が主体。
「VOCALIST」シリーズ特有のマイナーな重い曲から、
「虹色の湖」「北国行きで」はVOCALISTシリーズにしては
珍しく、オリジナルをベースしたアレンジ、
「夢は夜ひらく」「伊勢崎町ブルース」はJAZZ風なスタイル
と今回はアルバムのバランスを考えたアレンジになっている。

「再会」「悲しい酒」「酒場にて」など
自分の母親世代が泣いて喜ぶような選曲。

でも、もっと演奏面で遊んで欲しいような気もする。
ベースの"高水健二"さんやドラムの"山木秀夫"さんなど、
昔からフュージョンなどでご活躍のプレーヤー。
2コーラス目、エンディングにはアドリブのきいた演奏。
曲によっては、ギター、ベースがメインのアレンジ。
そうなると「VOCALIST」シリーズは
これからもより最強なアルバムになるような気がする。
(一部敬称略)