約束の美山   5/26(日) | ナス爺の物忘れ

約束の美山   5/26(日)

0時起床。
入念にストレッチ。
身体に疲れは残っていない。脹脛は伸ばすと痛いがペダリングに支障はない。
起床時体重は52.2kg。
おきなわ前には届かなかったが目標体重には達した。
今日はベストを尽くせるコンディションである。

ケベル君を拾って決戦の地、いざ美山へ。


                       (第28回 京都美山サイクルロードレース 2013 会場)

5時頃。余裕を持って現地に到着。
快晴の青空が広がるが朝一は肌寒いくらい。
ウインドブレーカーを着て試走に向かう。



ここ美山で戦うために去年のおきなわの後から乗り込んできたMBK。

昨年、来年はMBKの乗ってMBKカップである美山ロードに勝つとMBKの幸壬社長と約束した。
その根拠は何もない。
なぜそんなことを言ったのかも忘れた。
けど、約束したからには勝ちたい。
そのためにここをピークに持ってきた。

ケベル君と試走に向かい、コースと仕上がり状態を確認する。



1周約10kmのコース。
6kmほど平坦基調を走った後、勝負所のAv.6.5%の九鬼ヶ坂の上りが1km。
そして2kmの高速ダウンヒルとラスト1kmの平坦。

軽く1周して体の動きを確かめたあと、2周目の九鬼ヶ坂でアタック。
下からオールアウターのフルダンシングで上まで。
心拍は190bpmまで上げる。

ペダリングは軽いし疲れもない。
AT値付近での踏ん張りもきく。
これなら上々だ。

長い直線の下りはフルもがきしたら78km/hまで出た。
これだけ出れば下りでも戦える。
でもこんなにもがくと後が続かないので本番ではそこまで出したくない。

ゴール付近は人だかりなのでスプリント練習はパス。

もう1周してから車に戻ると、今日一緒に走るチームメイトの竜馬君が到着したのでもう一度試走に向かう。

今日はできれば危険なスプリント勝負はしたくない。
去年は幸運にもコケなかったが紙一重だった。

スプリント勝負に持ち込まない。
そのためには、最終ラップの九鬼ヶ坂手前からフルアタックで上まで行ってそのまま最後まで逃げ切る。
それしかない。
一人ではあり得ない選択。
だが竜馬と二人なら可能はある。
今日はそれに賭けたい。
試走しながら作戦のポイントを伝えた。


車にも戻って本番に向けて準備をしてるとあっという間に集合時間が迫る。
1時間前にサインシートへ行くとすでに人混みで長蛇の列。
これは出遅れたかと思ったがなんとか最前列付近をキープできた。
今日は朝からサイレンが鳴り響いて危険な匂いがする。
こういう日は特に前で走りたい。



1分前に高体連の若人たちがスタート。
そして忙しなくC2とC2Sもスタートを迎えた。(C2カテゴリーとC2Sカテゴリーは混走スタート)
走りだすとカテゴリーの違いは分からない。
とにかく一番でゴールラインを越えること。
それだけを目指す。



号砲とともに一斉に動き出す。

1kmほど?先導バイクとともにローリングスタートしたあとに本番開始。
先頭が見える位置で走る。
狭い公道を200台の自転車が群れをなすが、前で走れば200台でも500台でも関係ない。
さらに集団内部に埋もれないよう右側を走る。
反時計回りのコースなので左に寄りがちで右側の方が神経は使うが動きやすい。
スタート~5km地点までの平坦区間で考えることは安全な位置で走ることだけである。

1回目の九鬼ヶ坂に差し掛かった。
さて、集団はどんなペースだろう。。
1周目にプチアタックをして様子を見てみよう、と考えていた。

が、、、全然余裕がない。。(汗
・・・マジか、、、しんどいやん。
とりあえず無理せず集団のペースに合わせながら上る。

そして下り。
S字コーナーは超スロー。
でも無理せず流れに身を任せる。
直滑降への立ち上がりでインターバルがかかるが、切れなければ脚を止めたまま下まで行ける。
このあたりは問題ない。
様子見の1周目は無事に終えた。



2周目に入り前半の平坦区間。
竜馬が先頭付近過ぎる位置で走っているのが若干気になる。
でも集団内でストレスとリスクを背負いながら走るくらいなら前でマイペースの方がいいかもしれない。
彼に脚があるのは十分知っている。

2回目の九鬼ヶ坂。
今度は少し前で走ろうと試みるもキープするだけで結構しんどい。
ちょっと想定外。
俺が遅いのか今年はペースが速いのか。
明らかに去年の方が余裕があった。
さて困った。
どうしたものか。
逃げるには九鬼ヶ坂で15秒のアドバンテージが必要であり、後続が追走に牽制を入れてしまうような絶妙のタイミングと一瞬の加速が必要となる。
そんなことがこの状況で可能なのか。。

考えながら下っているとS字で少し前の人がコケて数名が巻き添えを食った。
ヤバいヤバい。。
コーナー速度に余裕があったので問題なくかわせたが、目の前の走りにももっと集中しなければいけない。
そのせいか少し前の方が中切れしている。
このまま逃げられるとは思わないが平坦で追走してドッキング。



3周目。
平坦区間でねこさんが前に出た。
去年も表彰台に乗っていたし、一週間前練習でご一緒して実力も脚質も知っている。
ゴールスプリントするなら彼をマークしてればいい。
竜馬は相変わらず前の方過ぎる。
ちょっとかかっているっぽいので、下がるように促そうと追走して前にいくと二人して飛び出した形になった。

数メートル開いた。

・・・行くか!?

一瞬過ったが、竜馬が「これはどういう状況ですか?」って聞いてきたので「坂の手前で泳がされてるだけ」と答えて自分でも冷静になった。
上りで感じてた不安がなければ行ったかもしれない。
でも今日は行かなかった。
やがて吸収され3回目の九鬼ヶ坂を迎える。

やはりキツイ。
ときおりダンシングを交えるが、どうもリズムがつかめず、無駄に疲れてる気がする。
速い遅いと言うより自分のペースが作れていないことに今更ながら気づく。
下りも速い人とそうでない人の差が大きく、付いて下るより単独で下る方が速かったりとリズムよく走れていない。
モヤモヤした感じのまま最終周を迎える。



ラストラップ。
平坦も若干スピードが上がる。
ここまで上りで毎回キツイと言いながらも脚にも心肺機能にも疲れが溜まってきた感じはしない。
ん~元気なんだかどうなんだか・・・
ここまできたら作戦通りいってみよう。ダメならその時考えよう。

位置取りに気をつけながら、九鬼ヶ坂手前で先頭に出るつもりで走る。
坂が近づいてきてタイミングを見計りつつ、ギリギリまで待ってから・・・と一瞬溜めた瞬間、動きづらい位置に埋もれた。
ヤバっ、タイミング悪っ。
そのまま裁けず、左カーブで坂が始まる。
前は20人くらい。
先頭4、5人はアタック気味に駆け上がる。
人垣に隙間がないので右端をどいてどいて~と言いながらこっちもアウターのフルダンシングで追走。
何度も詰まりながらも何人か交わして上るが先頭まで届かない。
マジか。。
ここで遅れてどうする。。

取りあえず追走。
下りカーブで抜きたくなかったがそんなことも言ってられないので交わして前へ。
直線的な下りの先の方に先頭が見える。3、4人か。
若干牽制が入っているようだ。
よし、追いつける。

ツキイチより漕いだ方が速いので数名交わして5番手くらいでヘアピン左コーナー。
立ち上がりの加速で追いついた。
追いついた瞬間、速度が落ちた。
ここで緩めると後続がどんどん追いついてくる。
去年の二の舞だ。
一人でも加速しようとした矢先に数名が速度を上げた。
ありがたい。
速い人の後ろにつく。
まだ余裕がある。
もっと上げたい。
曲がったらロングスプリントか、と思いながら最終コーナーに差しかかる。
そのときインからスルスルと加速する人がいた。
ねこさんだ。
シッティングのままきれいに加速していく。
絶妙なタイミング。
追走に入る。
最高のポジションだ。
前には3人。と思いきや一人もう少し前にいる。
やばっ、気がつかなかった。
しかしこっちの集団の方が圧倒的に速い。
届くか。
3人は同じくらいの速度。
この展開。。全員差せる。
直感的にそう思った。
にも関わらず飛び出しが遅かった。
全力スプリント開始。




アドレナリン全開モード







ゴール後、順位確定を待つ。

C2とC2Sが混走だったんで正確には分からない。

30分後。





優勝できました。

久々のてっぺん。

よかった。約束が果たせた。

MBK社長も喜んでくれた。


今回はプレッシャーが大きかった。
ここを目標にしてたわりには、順調に進まず、むしろギリギリのラインで綱渡り。
1週間前の自分なら先頭集団にも残れなかっただろう。
その反面、多くの助けもあって諦めることなく最後まで頑張れた。

自分と助けてくれた全員に感謝します。


そして一番辛かった食事制限。
やっと解放される。

帰路にはいきなり祝勝会で





そして、シメの一品はやっぱり、、、





---Total---
■美山(9.58km×4)
 距離:38.3km 獲得標高:480m タイム:1h0m18s  Av.38.2km/h - Max74.4km/h  (91rpm) 


■リザルト
 カテゴリー2S(一般上級者40歳以上の部)  優勝  (同時スタートのカテゴリー2と合わせて3位)
 http://www.cyclingmiyama.com/miyamaroad/file/20130526miyama.pdf