4/14(水)、朗読劇「キキコトバ」(第二回)『「タルト・タタンの夢」より~ロニョン・ド・ヴォーの決意~』を観てきました。


下町の小さなフレンチ・レストラン「ビストロ・パ・マル」のシェフが、客たちの巻き込まれた小さな事件、不思議な出来事の謎を解く──というライトミステリ小説(近藤史恵/著)を読み聞かせてくれる本公演。


第一回に引き続き、レストランで働く4人を菅沼久義さん(ギャルソン・語り部)、銀河万丈さん(シェフ)、緑川光さん(料理人)、浅野真澄さん(ソムリエ)が演じています。第二回のゲストは、真殿光昭さん(偏食のひどい常連客の男性)、神田朱未さん(男性の秘書で愛人)。


公演は二部構成で、第一部は役者陣が衣装をまとって朗読劇、第二部は役者陣が私服で登場して、劇中に出てきた料理を囲みながらのトークショウ。


朗読劇は、(未読ですが恐らく)作品の質感をそのままに伝えている良質なものだったと思います。演技力という点では心配する隙間も無い名優揃いで、お目当ての神田さんも女性の心のひだを鮮やかに演じていました。


いかんせん、ライトミステリという作風が私好みではないので、淡々とした雰囲気に呑まれてしまって間延びした印象を受けました。どちらかというと、こってこての本格ミステリを好む人間なもので…。自分好みの方向に先入観を持ってしまったのが良くなかった。


第二部のトークショウは、浅野さんの司会で進行。葉山でフランス小料理屋「ノムリエル」を営んでいるみどりさんという方が登場して、料理の解説等をしてくれました。


表題の「ロニョン・ド・ヴォー」という仔牛の腎臓を使った料理と、「ヴァン・ショー」というホットワインが登場。「ヴァン・ショー」は第一回のトークショウでも出されたそうで、銀河さんのお気に入りらしく、終始ご機嫌なご様子。


「ロニョン・ド・ヴォー」は役者陣(特に神田さん)は美味しそうに食べていましたが、緑川さんは内臓系が苦手だとかで手を付けず。急遽、客席から3名の女性が挙手制で選出され、ステージの端っこで緑川さんにア~ンして食べさせてもらっていました。これにはファンの女性達が大興奮(笑)


合間に今回の朗読劇を終えた感想や、料理にまつわる話、終盤には上演前に募集してあった質問に答える時間が設けられていました。大きめの箱に質問を書いた紙が入っていて、浅野さんがランダムに引き当てていく形式。出演者ひとりにつき1問ずつ答えて順調に進んでいったのですが…。


神田さん宛の質問がまったく無い。私が知る限り、書いたはずの人が最低3人はいるはずなのにまったく出て来ない。(楽屋で確認した時にはあったという話なので、その後箱に戻し忘れたのではないかと…)


そこへ客席の男性から「(質問を)書きました!」との声がかかり、神田さんの「質問はなんですか?」という問いかけで、その場で質問が告げられました。「家庭菜園は順調ですか?」という、神田さんファンには馴染みのある質問。(神田さんだけ質問ナシという寂しい展開を回避したこの男性GJ。)


どちらかというと、朗読劇よりトークショウのほうが面白かったというのは内緒の話で。あと、神田さんの衣装(秘書スタイル)は凛々しく、トークショウでの花柄ミニワンピは超絶美しかったことを申し添えておきます。