古民家と言われる家は夏は何とかなりそうですが、冬はとにかく寒い家です。
リフォームするにしても土壁は取りたくありません。
サッシを断熱タイプに取り替えたりはしますが、壁の断熱の根本的な解決は
難しいです。
本格的にしようとすれば内側の壁をふかして断熱材をプラスするか、外側に
断熱材を貼りつけるかになります。
どちらも工事費はかなり嵩むことになります。
床下と天井は通常通り断熱材を施工できます。
部分的に壁に断熱材が使われていますが、これはサッシを取り換えた
部分です。
壁や天井に石膏ボードを施工することである程度気密性は高まりますが、
現代のような気密・断熱は望めません。
「家の造りようは夏を旨とすべし」は昔の話です。
確かに残っている統計資料を調べると明治の初期までは1年のうちで
8月に亡くなる人が多かったようですが、その後徐々に冬に亡くなる人
が増えてきて今は逆転しています。
2020年には省エネ基準を満たさない新築住宅は建てられなくなると言
われています。
既存の建物には適合されませんが、古民家と言われる建物はまだまだ
あります。
少しでも「活用」をとなれば、耐震だけではなく温熱環境も改善できるよう
な施工が必要になります。
「古民家は寒いもの」と割り切ることも必要かもしれませんが、快適になれ
ばもっと活用する人が増えると思います。