奈良県古民家再生協会ブログ

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奈良で古民家をお持ちの方、鑑定によるネットへの掲載や耐震・移築・解体に伴う古材の再利用をお考えの方はご相談ください。<奈良県古民家再生協会

 

現代は大工仕事も電動工具に頼るところが多くなりました。

「大工さんの七つ道具」というのがありますがノミやカンナ

を使うことは少なくなったのではないでしょうか。

鋸も電動丸鋸が主流です。

鋸が昔からあったとはいっても普及し始めたのは室町時代と

言われます。

法隆寺などは細かく見て回ると角材を使っていてもどうやっ

て造ったかというと鋸で挽いたのではなく鑿を使って挽割っ

て造られた角材がたくさんあるそうです。

大変だったでしょうね。

古民家でも垂木や母屋などは丸太のまま使われています。

それほど昔でなくても大工さんと言えば肩に担げる道具箱

に七つ道具を入れて自転車で走って現場に行くという場面

をテレビで見たことがあるのではないでしょうか。

 

大工さんの現代の七つ道具と言えばインパクト、丸鋸、コン

プレッサー、押切、エアーガン・・・といった方が実情に合

っているくらいです。

現代の家づくりは新建材が主流です。

新建材は現代の道具があればほぼ扱うことができます。

しかし杉や桧といった無垢材を使うにはやっぱりノミ

やカンナも必要になります。

これは時代遅れなのかもしれませんが、自然の木を扱

うには必要な道具です。

特に鉋は重要だと思います。

熟練の大工さんが鉋で仕上げた木材は本当にきれいです。

横で見ていても木材が光ります。

水も弾いてくれます。

無垢材にはそんな力があります。