Innervisions by Stevie Wonder | Napster(ナップスター)・ダウンロード体験記

Innervisions by Stevie Wonder

Innervisions
Innervisions
posted with amazlet on 07.03.13
Stevie Wonder
Uptown/Universal (2000/03/21)
売り上げランキング: 516
おすすめ度の平均: 5.0
5 超えるものを聴いたことがない
4 ロックフィールドにも通用する一生盤
5 神懸かりな作品

昨日の夜スマスマにスティービーが出ていて、そうかそろそろスティービーも紹介しなくちゃだ、なんて思ったんである。もちろんテレビは見てないのでこれ以上コメントはできないが。

スティービーはデビュー当時の取り上げられ方には酷さを感じつつも、一言で言えば天才なのである。もっとデュランとかみたいに硬派に振舞ってくれればありがたみが増す気がするのに、i need fireなんて簡単にCMに出てみたりするので、「ゲロッパ」ってカップヌードルのCMに出てみて、一部には「ゲロッパ」しか言わんおっさんとしかJBがとらえられなかったのと同じ物悲しさがにじみ出てならない。(せっかくのレゲエリバイバルがやってきたら、レゲエのおっさん=ホームレスという認識の下、レゲエが怪しい音楽である、と認知されたのも今となっては酷い話なんである。)

もうとりあえず所謂三部作なりなんでもいいので聞いてみて、ポップミュージックの真髄に触れて欲しいのですが、もう少し続けると彼にはもっと不幸なデビューの歴史があるのです。彼はご存知の通り目が見えない。が、同じレーベルには同じく目が見えず、そして黒人ソウルシンガーであったレイチャールズがいた。それは今の時代からするとありえない話だと思うのだが、スティービーはデビュー当初、黒人、そして目が見えない、という2つの接点だけで、「あのレイチャールズの親戚がデビュー」とデビューさせられたとの話がある。

でも、だからじゃなくていいので、このインナービジョンズを聞いてみてください。スティービー紹介するのに有名な曲(というかCMでよく使われる曲)1つも入ってないじゃん!と言われることを覚悟しつつも、やっぱり彼の傑作と言えばこれ、で、スティビーに入るならやっぱりここから入って欲しいと思うおっさん心が抜けないのでした。というわけで曲指定なしで頭からふっとばされてください、というか、心洗われて下さい。繰り返し聞いていると、たとえ歌詞が分からなくともインナービジョン、というタイトルが染み入ってくる、そんなアルバムだと思います。