子牛の葬式。 | ときぶーの時間

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被災地で残された動物の命を繋ぐ男
NPOがんばる福島代表松村直登の活動と愉快な仲間たち。

NO-135
色々書きたいことがいっぱいあるのだけど、今日はやっぱり子牛の事かな?

 なかなか立てない子牛だったけど名前は石松っていう男前の名前だった。カメラマンの山本宗補氏の撮影写真です。

 極度の栄養失調でのお産をし子供も生れたのに、母牛も子牛も互いに力を振り絞って立った写真を見た時に、僕は感動した。これもカメラマンの山本宗補氏の撮影写真です。

この3日間は本当に色々あったが、この石松君の事で会えた人がいた。一人は名付け親のガッツ福島の遠藤さんと、もう一人はこの子の葬儀でお経をあげてくれた善弘寺の山本住職さんである。

母牛は地面に横たわり口を開き舌を出し、目は半目しか開かず白黒していたらしく何時間も苦しんでいたのだろう。その母牛の姿を見た松村と遠藤さんが、こりゃあ早く何とかしないと子も親も死んじまうぞ!っていう状況だったらしい。

母牛は痩せすぎて体力が無く自分の力で産むことが出来なかったので、松村はすぐ母親の中に手を入れて子牛の頭と前足を確認して、出した前足を遠藤さんと子牛を引っ張り出してあげたのだ。

上の山本宗補さんの写真を見ても分かるように、立つだけが精いっぱいの体力しかない母牛と子牛である。そのまま放置していたら、親子ともに死んでいたであろう。

そのお産を無事に終えた時に、松村が遠藤さんに「ガッツ福島だから、ガッツって名前を付けたらどうだ?」と言ったら、「ガッツじゃ可哀相だ。ガッツ石松の石松を名前にしよう!」と言うことで石松になったらしい。

ここまでは良かったのだが、母牛も栄養失調の極限の状態。生れた子牛も立てないで何時間も横たわる状態で、ここから松村には長い時間との戦いであった。

松村は点滴をしている子牛に付きっきりで、その日は寝ないでいて次の日は、そんなところも見せずみんなと作業していた。その苦労もむなしく帰らなかった石松・・・・・

ここの柵の牛を劣悪な環境にしたインチキ水の会社に、僕は文句を言いたい。何で、あんなに痩せさせなきゃならないんだ!あんな牛にして研究もへちまもあるか?

今は、あんたらが管理している柵の牛を、松村と遠藤さんが毎日水と餌を与えている。何で松村たちがあんたたちが管理すべき柵の牛の餌を、用意して食べさせているんだ!この餌代、株式会社のお宅らに請求させてもらう。

今はこの柵の牛も、毎日餌を与えられて少しづつお尻の周りに肉がついてきたらしいが、あんたたちのやったことは動物虐待でしかない!

他のブロガーの方が、実名でお宅らの会社の名前を出している人がいるらしいが、僕もあんたらを許さない!2月に死んで柵から出されて、インターネット上で流されたあの子たちの死骸を、何で今も放置したままなんだ!お宅ら少しおかしいんじゃないか?

 松村に抱かれてお墓に入る石松。

 寒くないようにと真新しいバスタオルをかけてもらい、名付け親の遠藤さんが、この子が飲めなかったお乳の代わりに2Lの牛乳を・・・泣きたいほど嬉しかった。このやさしい遠藤さんの心使いが。

 一緒にいた涙ぐむ女性スタッフから一輪の花を添えられて。

お墓は写す余裕がなかったから写真は無いけれど、この後、山本住職がこの場所で正座し、みんなも一緒に正座して合掌。お経を読誦して頂いたあとに黙とうして石松を送った。

住職さんの後ろに座った僕だが、ありがたくて本当に住職さんにも感謝した。二人のやさしさやありがたさに、本当に涙を流したくなった。

死んだら丁寧に埋葬するのが当たり前で、お坊さんまで呼んで埋葬しろ!って言っているんじゃない!お宅らには人間だけが持つ道徳ってものないのか?いい加減にしろ!

今日は長々と書いてしまいましたが、募金をして頂きました全国のみなさん、本当にありがとうございます。これからも応援して下さい。どうぞ宜しくお願い致します。

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