3.11から思うこと | 夫婦問題・不倫問題改善カウンセリング~明日へ架ける橋

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不倫に陥る心理とは?なぜ人は不倫をするのだろうか?どうしたら不倫を止めることができるのだろうか?
相談実績3,000件以上のカウンセラーNAOKO(松宮直子)が心理的側面から徹底的に分析し、その対処法についてを発信していきます!

こんにちは。

カウンセラーのNAOKO(松宮直子)ですにっこり


3.11からもう5年ですね。


あれから5年も経ったとは思えないんですけどね。


まだ最近のことのように感じます。


私は福島に嫁いだので(13年間)、娘は福島で生まれています。


元夫や義父母、娘のお友達も福島にいるので、とても他人事ではありません。


富山に来てから震災後、「こっちに来ていて良かったね」と言われることがあるのですが、心から「本当に良かった」とは思えないんですよね。


昨日、震災に遭われた方のインタビューを観ていて、本当に胸が苦しかったです。


その方は、津波が来て一家で2階に逃げたけれど、何件か先の2階の屋根に子供が3人助けを求めていました。


雪が降る中、冷たい水に飛び込んで助けに行くことは躊躇をしたが、このままではその子供たちがどんな結果になるのかは目に見えてわかる。


意を決して冷たい水に飛び込み、子供を3人背負い泳ぎながら自分の家の2階に戻ろうとしたところ、近くで女性が助けを求める声が。


でも、子供3人をおぶっているので、とてもその女性を助けることはできない・・。


「ごめんなさい」と一言言って、子供達を助けることだけを考え家に戻った。


助けられなかったその女性はもういなくなっていた。


この方は、助けられなかった女性に対しての「罪悪感」を何年も抱えることになり、今でもその思いは消えないそうです。


周りの方は、「子供たちを助けられたんだから。」と励ましてくれても、それでも女性に対しての罪悪感は消えない。


その方は、泣いていました。女性を助けられなかった自分を悔いていました。


いつまでも女性に対して「助けてあげられなくて、本当に申し訳なかった。自分が見殺しにしてしまったようなものだ」と。


誰が見ても、その女性も一緒に助けてあげられる状況ではなかった。



人は「できた」ことより「できなかった」ことにシフトが置かれます。


「与えたこと」より「与えられなかった」ことにシフトが置かれます。


もっと何かできたはずじゃないか?助けられたはずじゃないか?と、どうしても「できなかったこと」に意識が向きますので、子供たちを助けられたことよりも、女性を助けてあげられなかったことに罪悪感を持ち続けてしまうのでしょうね。。


5年経った今でも、助けてあげられなかった負い目を感じ、本当に辛い気持ちを抱えているんだろうな・・って感じました。


震災で大切な人を亡くされた方もたくさんいます。


きっと、「どうしてあのときに○○してあげられなかったんだろう?」と後悔をされている方もたくさんいらっしゃると思うんです。


そんな後悔の気持ちは、少しずつ癒えてくる日は来るのかもしれないけれど、それを「忘れる」ということはないと思うんです。


でも、後悔の気持ちや、してあげられなかった思いは、もしかしたら「生かされている者への生きるためのエネルギー」として、「大切な人が残してくれたもの」でもあるのかな・・と感じました。


後悔や罪悪感は決して悪いものだけではない。


その辛い想いを手放せない「何か」があるとしたら、その想いを持ち続けることで「生きていくための大切なエネルギー」になっているかもしれない。


その辛い想いを抱えることが、後世へ引き継ぐための大切な役割になっている。


その辛い想いを抱えることが、自分と向き合う力や、大切な人を守る力になっているかもしれない。


だから、手放さなくてもいいと思うんです。自然と手放せるときがくるまでは。


手放そうとするのではなく、自分の中にある「大切な一部」として抱えてあげることで、残された人のための「生きる力」になるのかな・・と感じます。


そんな壮絶な思いをした方の本当の苦しみや辛さは、本当の意味ではわからないけれど。。


それでも、辛い思いを持ち続けることにも、「何かの意味」があるのかもしれない・・と思いました。