大家さんをずっとしていると「世離れ」してしまう。


不動産屋さんはそうならないように、

どんなに怒られようが、煙たがれようが、


その時の最新の世の中の動きや市場の動向、

法律の動きを大家さんに伝えないといけないと思っている。


大家さんと言っても色々な方がいる。


自分で何でも解決出来る人。

不動産屋さんが何でもやってくれると思ってる人。


借主さんを大事にされる人。

自分がえらいと言っている人。


本当に色々な人がいますが、

大事な事はただ一つ。


今お部屋を探している人の気持ちだけが

その時の正義であり、


その気持ちに答えるように大家さんは

努力をしなければ何も始まらない。


そしてその時の一番正しいと思われる考えや

法律に沿った契約を締結して、


大家さんも貸主としての

義務をきちんと果たす意識を持たないといけない。


昔は当然だった不労取得のようなお金の稼ぎ方は

もう今の大家さん業はあり得ないという事実。


この事実はいかに怒られようが、生意気だと言われようが、

最悪不動産屋さんとしての仕事を断られようが、


普段から多くのお客様や、普段から多くの契約ごと

普段から沢山の物件に触れている「プロ」として、


「今はこうなっていて、これが正しいです。」と

伝えるのが大家さんに対する不動産屋さんの義務だと思う。


弊社は「街の不動産屋さん」であって、

身の回りの大家さんは個人でずっとやっていた方が多い。


私が知っている不動産投資家と言われる方がたとは、

身の回りの状況が違う。


それだけ私の言う「世離れ」もしやすい。


昔は「大家と店子(たなこ)は親子も同然」と言って、

借主さんの色々な面倒を大家さんが見た。


それのお礼という意味で礼金が出来たという説もある。

それだけ人としての繋がりは昔は濃かったかもしれない。


ただ現在は毎月お家賃が通帳に

数字として記帳されるだけであって、


借主さんとは契約時も入居中も解約時も

顔を会わせることはめったにない。


逆に借主さんは自分の生活の場として、

お部屋を探したり借りたりしている。


色々な夢や希望を持ってお引っ越しをしたりしている。


それらを叶えてあげて「賃料」という収入を得るのが

本当のこれからの大家さん業だと思う。


大家さんの気持ちは不思議とお部屋にも出る事が多い。


まめだったり真剣な大家さんの物件は築が経って

古かったりしても何となく人どなりがお部屋にも出る。


あまりガサツな大家さんの場合は、

築が浅くてもお部屋にもそれが出てきてしまう。


物件が沢山余っている世の中、

お部屋を探している人はそういう部分を

敏感に感じているのだと思う。


昔の大家と店子の関係は

お客様は忘れないで探しているのだと思う。


特にここ数年は大家さんや不動産屋さんとのトラブルで

お部屋を移りたいと言う方が多い。


形よりも質の時代になろうとしている。


それだけでも大家さんには

声を大きくして伝えなければならない。


なのでいかに怒られようが煙たがれようが、

私は言い続けたいと思います。


それが不動産屋さんの使命だからです。


あとで分かったとか理解できたとかは、

この仕事ではありえないから。


一度契約が始まってしまうと、

何年ものお付き合いになってしまいます。


常にその時に正しいという事実に向き合って、

私も大家さんのお手伝いをさせて頂きたいと思います。



それでは。