少し難しい話をしようと思います。
正直ずっとこの不動産業界に対して一番嫌いなものに、
「マンパワーで売り上げを作っていく」ことがあります。
マンパワーとは。
売り上げを増やす=労働時間を増やす
こんなイメージで仕方がない。
『労働時間を増やせば増やしただけ、
会社の収益が増える』のであれば、
経営という観点で物を見れば、
やらないといけない事は簡単で、
「じゃあ、ずっとみんなで頑張って働こう!」
となるだろう。
「お客様の為。
誰よりも早くいいお部屋を見つけてあげよう!」
となるだろう。
特に不動産仲介業の仕事は結構単純労働である。
物件情報を掲載する。
↓
反響がある。
↓
対応する。
↓
物件を探す。
↓
物件に案内する。
これの繰り返しである。
デザイナーやディレクターのように、
人によって生まれてくるものが変わる職種でもない。
やや危険な言い方をすれば、
『誰がやっても「仕事の質」に差が出にくい仕事』である。
なので仕事に差を付ける為には、
『量』で差を付けざる負えない部分が出てきてしまう。
この辺りを冷静に自分で理解していないと、
自分自身の存在価値の持ち方が分からなくなってしまう。
経営者の視点で言えば、
「会社の差」を付けにくい事になってしまう。
駅前のネット集客がメインの仲介会社さん業界も
基本的な構造はこれが全てだと思う。
話を変えまして、
『お客様の為』
という言葉も結構使い方が難しい。
何をもって「お客様の為」とするか。
「お客様の気持ちを満足させること」を目的とするのか、
「自分の売上をあげること」を目的とするのか。
では「お客さまの目的って何だ?」となる。
「少しでも早く物件情報が欲しい」のか、
「ただ単に物件に興味があるだけなので、
情報だけが欲しい」のか。
「お客様は神様です。」という言葉もありましたが、
それは言葉の最初に
「お金を必ず払ってくれる」と部分が足りていない気がします。
神様とは自分が望んで作り出しているもの。
自分自身の欲望から作り出しているもの。
欲があるからこそ神様がいるのであって、
仕事の欲とは会社でいえば「利益」でないかと思う。
あっ。少し宗教的な話になってきたので、
話を戻します。。
私は「サービス」という言葉と「ボランティア」という言葉を
神経質に使い分けます。
サービスとは「有料」であってそこにはきっちりと
営利関係が存在する事を「サービス」というのだと思う。
「人が欲しい事を無料でやってあげたら、
それがサービスです」と勘違いする人が多いが、
それは言葉の使い方は難しいですが
「ボランティア」なのだと思う。
サービスとは、「人が要求するものに対して
的確に要望を見たし利益を得る事」
なのだと私は経営を始めてから自分なりの答えを作った。
ボランティアとは「お金が存在する世界」では
あってはいけないのだと思います。
(ボランティア自体はすごくいい事ですよ。)
話を結論に持っていきますが、
『お客様』
という言葉自体を言い訳にしていないだろうか?
冷静に判断すれば、
会社を経営していれば
「就業時間」という言葉くらいは知っているだろう。
不動産仲介業は社員さんに対しては
週に40時間しか働かせてはいけない業種です。
これが法律上の原則である。
一日8時間普通に働いて頂くと、
週に5日しか不動産屋さんでは働けない計算になる。
それ以上は通常の労働以上の計算になり、
全てが『時間外労働』なのである。
基本的には「仕事を依頼している会社側が
許可をしないと働いてはいけない時間」になる。
法律はそれなりの根拠があって出来ているのかと思うが、
それ以外の部分でも『労働時間』という感覚は大切にしたい。
『時間』とは全ての人間にただ唯一平等に与えられたものであるが、
お金と違って「増える」訳ではない。
お金を「増やす為」に「増える事のない」時間を費やすは
少しおかしな事ではないだろうか?
仕事とは決められた時間の制約の中で
最高のパフォーマンスを発揮するのが、
本来の「仕事の質」ではないかと思う。
質は自分の力で無限に増やすことはできます。
「お金を増やす為に自分の質を費やす。」
こんな感覚が私の中での理想です。
残業なんて当たり前で就業時間なんてあってないもの。
夜遅くまで働いて少しでも早く多くお客様のお役に立ちたい。
これっていい事かもしれませんが、
この文章の頭やお尻に「不動産屋なんだから」
と付かないようにはしたいと思います。
不動産屋さんだって立派なお仕事です。
海外では弁護士と一緒ですからね。。
不動産屋さんでも労働力というものを「時間」ではなく
「質」で差を出せる仕事をしていきたいと思います。
それでは。