賃貸不動産の世界には
オーナーチェンジという言葉があります。
すでに人が住んでいる賃貸物件を人が住んでる
そのままの状態で所有権が売買されてしまいます。
当社は現在賃貸仲介を主軸にしているのですが、
年に1回は賃貸管理している物件の大家さんが、
所有している物件を売ってしまうことがあります。
それはそれで大家さんの自由な権利なので、
オーナーチェンジ自体は問題はないのですが、
売買契約の際に当社の知らない間に、
大家さんが売ってしまったりすることもあります。
これは大家さんのもともとのお付き合いや
売買専門の業者の方が安心感があるというのもありますが、
私ははっきり言ってこのパターンの売買は好きではない。
今までの経験から言って、
オーナーチェンジされた賃貸の契約などは
ろくに内容を確認せずに売買されるからである。
そしてペーパーの取り交わしのみで安易に売買契約が終わり、
後になって新しい買主の方から当社へ賃貸の契約内容の
確認がくるのが大抵である。
私にしてみれば後になってから
賃貸の契約の確認などされても困ってしまいますし、
売買契約の際にそこまで含めてきちんと
「賃貸の入居者が住んでいる不動産」として売買して欲しいと思う。
だがオーナーチェンジを扱うような不動産業者は、
自分の利益が出ればそれでいいので、
賃貸のような細かい確認まではしないのが事実だと思う。
それを後になってから当然のように元の賃貸仲介の
当社に問合せ頂いても順番が違うと思うのです。
当社の賃貸借契約ははっきりいって細かい。
契約締結時も初めて借りる方だと契約の意味から
説明を始めると3時間とか掛かる事も平気にある。
でも地域で商売をさせて頂くにあたって、
2年も続く契約ごとを扱うので当然のことだと思っている。
お借りいただく方にも、「この2年間は安心してお住みください。」
とお話して契約の取り持ちをしているので、
借りたお部屋の大家さんが自分の知らない間に変わり、
急にいろんな状況が変わることに、オーナーチェンジされた
借主さんには毎回本当に申し訳ないと思ってしまう。
日が変わって昨日実際に起きたことですが、
当社の管理物件でオーナーチェンジされてしまった物件の
借主さんが突然当社に相談に来られました。
大家さんが突然変わったことに不信感を持ったので、
借りたお部屋は退室することにしたというのです。
そして昨日がちょうど退室の立会いの日だったのですが、
当社で作成した入居時の確認書類が
きちんと売買時に新所有者(不動産業者)に渡っておらず、
入居時の状態が確認が取れないまま「退室時に壁が汚い」と
居室の壁紙を全て張替えろと要求されたのです。
実はその不動産のオーナーチェンジの契約後に、
新所有者から当社に連絡があり、
当社が保管している書類の提出を求められたのですが、
その書類自体が入居時の確認書類そのものでした。
当社も知らない間の契約の後になってから
突然に新所有者が直接書類の提出をさせるのもおかしいと思い、
売買を仲介をした業者経由で
書類の提出を求め直してもらいましたが、
そんな経緯を経て苦労して渡した書類が
「手元にない」と借主に向かって当然のごとく言い、
必要のないクロスの張替えを全額負担をさせると言うのは、
余りにもおかしすぎると思います。
結局相談に来られた借主様へは当社で保管していた
コピーの書類を手渡し全額負担は自力で回避できたようですが、
本当にそのようなことを平気でする
大家業をメインとする不動産業者へは怒りの気持ちと、
入居時には当社がお手伝いしていたのに、
退室時にはそんな経験をさせてしまった借主さんへは
申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
こんなことが平気でまだあるので、
不動産業界は本当にまだまだ良い業界とは言えません。
こんなことがある限り一般の消費者は
不動産業界に対して誤解や疑いを持ち続けます。
こんな状態ではいつまで経っても
新しく不動産業をしようと思う若い人間は増えません。
この業界の人たちは
今の世の中の消費者の気持ちに鈍感な人も多い。
私自身まだまだ未熟なので
あまり偉そうなことは言えませんが、
今ままでの楽な商売にあぐらをかいてる会社もあると思う。
でも今の時代のお客様は
もうそんなことでは許されない時代になっています。
「悪いものは悪い」・「おかしいものはおかしい」と、
今では面等向かって正面から言われます。
千駄木という地域でお店を持って看板を出して、
賃貸の仲介などを地域の方に対して商売をさせて頂くと、
世の中の動きや消費者の気持ちの変化などは
ダイレクトに跳ね返ってきます。
そういう状況にいますと昨日のような事件は
私から見ればおかしいものはおかしいと普通に思えるのですが、
そういう感覚が麻痺してしまい「お金を取れるところから取る」
というようなことに走り始めるのだと思います。
でも真っ当に原状回復のジャッジをしても
もともと全額負担なんて判断しようがないケースでした。
きちんとした機関で相談をしたら、
逆にその業者さんが注意を受けることもあったと思います。
もしかしますと最初から賃貸の原状回復について、
正しい知識が無かった人が立会いをした可能性もあります。
それでも借主さんの知識の無さを逆手にとって請求をしたり、
書類があるのに「無い」と言って過当要求するのは
余りにも同じ不動産業者としては許せないことでした。
でもまだまだそんなことが
オーナーチェンジなどでは普通に起きています。
これも「不動産投資という箱」の中にも、
「実際に生活を送っている人たちの姿がある」という
事実が見えないからだと思います。
私の会社では逆にそういう事実からは避けて通れません。
それが地域の不動産仲介業の宿命だからです。
顔と顔をつき合わせて仕事をしていれば当然ですが、
相手の顔が見えないづらい業界なので、
このようになってしまうのでしょうか。。。
昨日は本当に久しぶりに頭にきてしまいましたが、
その後に退室された借主様からお礼のメールを頂きました。
申し訳ないという気持ちの中でも、
自分の手から離れてしまった賃貸の契約の解約に、
少しでも力になれれば思いました。
契約は自分の子供のようなものだと思っています。
上手に育てば最後(解約)まで上手にいくものです。
それが他人の手に渡るのは本当はつらいものです。
そんなことをしみじみと昨日思いました。。。
それでは。