猫さんの続き | nutanのブログ

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【保護猫ちゃんのその後】

金曜日に書いた猫ちゃんですが、、、 夕方に様子を見に行くと、点滴を受けながらぐったりしていました。「やっと体が温かくなったきたのよ。出血が多かったから貧血が酷いと思うのよ。今夜が峠になると思う。明日もし首を自力で持ち上げることができるようになったら詳しい検査をするわね」と先生。 交通事故に遭ったんだね、やっぱり。力をふりしぼってあの神社の階段を上ってきたのかと思うと胸がつまります。テリトリーの神社に戻って日のあたる枯れ葉の上で丸まっていたんだね。痛かったよね。野良猫の厳しさを目の当たりにしました。 「そしてね、この子はやっぱり地域猫として餌をもらっていたみたいなのよ。神社の社務所に連絡したら、社務所の人が餌やりの人に聞いてくれたみたいで、その人から電話があったのよ。特徴を伝えたら、○○ちゃんだわ、って。名前もついていたらしいわよ。明日見に来るっていってたけど、電話番号も教えてくれないし、本当に来るかどうかはわからないわね。でも、その人が来て猫を返して欲しいっていったら渡してもいいかしら?」と先生。 「もちろんです。その方が世話をして可愛がっていた子なのですから」と答えると、微妙な顔の先生。 どうやらその神社で餌やりをしている人達は、自然のままでという考えで去勢・避妊手術を施さないので、いつも子猫が産まれてしまう状態なのだとか。それを見かねた人が保護して里親になる、という状況のため、「世話をするならとことん面倒をみないと。去勢していないオスはシーズンになればメス猫を追いかけてテリトリーから出てしまう。あそこは山手通りに面しているのだから、こうやって事故になるのは避けられないし、子猫が増えても何もしなければさらに猫が増え続けてしまう。うちの病院にもこうやって親切な人が見るに見かねて連れてきたり、引き取ったあそこの子猫を連れてくるのよ。餌をやるだけで世話をしていることにはならないわよ」と普段から宜しくないと思っていたようなのです。 「この子だって去勢していないし。餌やりの人が来たら私、ひとこといおうと思っているのよ」と先生。地域猫の為に尽力しているからこその怒りなのでしょう。 とりあえず、その子の身内?がいてよかった、と思いつつ、病院を後にしました。 翌日。雪の中、朝の犬散歩を終えると病院から電話があり、「今から来られますか?」 急いでいくと、診察台に横たわった昨日の猫ちゃんが。「ほんの少し前にね。ほら、まだ温かいでしょ」 涙が止まりませんでした。 「餌やりの人は来ましたか?」と聞くと、「ううん。来てないわよ」そうか。雪だしね。でも、私なら昨日のうちに心配で様子を見に行くと思うんだけどな、せめて今朝来てくれてもよかったのに。 「でもね、私達が看取ったってことで、ひとりじゃなかったのよ。こんな雪の日に一人ぼっちで死んでしまうんじゃなくてよかったわよ。少しの間だけでも暖かい部屋でのんびりできたのだから。落ち着いた顔してたわよ。いい子だったんだね、君は。よかったね」と先生も看護師さんもふわふわの毛を撫でながら優しく話しかけていました。 大きくてまだそれほど年をとっていない男の子。だからとっても綺麗でした。こうやって人間にお腹や足を撫でられたことってあったのかな、と思いながら、しばらく触っていました。 治療費は私と半々にしましょ、と先生がいってくださったので、5,000円のみ。病院葬にするからね、と。 「今日来るっていってたから、月曜日の火葬にしますね」とのことだったので、病院を出た後、お花やさんに行き、もう一度戻り、「これ、猫ちゃんにあげてください」と花束を渡すと、「じゃあ、一緒にあげましょう」と。 お棺のようなちょうどいい大きさのダンボールに赤ちゃんのような可愛らしい格好で寝かせてもらっていました。 皆でお花を回りに置いてあげてお葬式終了。 猫にとって何が幸せなのかはよくわからないけれど、家で家族に甘えたり、ぬくぬくしながら安心して寝ている我が家の猫を見ていると、この猫ちゃんも人間の家族がいたら別の幸せや喜びを味わえただろうな、と思いました。 餌やりの方々にも様々な考えがあると思います。が、人間中心の社会の中で生きるには、人間により近い位置での生活をしているほうが暮らしやすいのではないかと思うのです。 去勢・避妊手術はやっぱり必要なのではないかと思うのです。 そして、できることなら人間の家を自分の安住の地として生きられるよう、里親を探す努力をしていただきたいなと思います。



(☆ちなみに里親募集の猫さんではありません)