『民事訴訟法重要問題とその解法』 | 司法試験ブログ・予備試験ブログ|工藤北斗の業務日誌

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資格試験予備校アガルートアカデミーで司法試験・予備試験の講師をしている工藤北斗のブログです。司法試験・予備試験・法科大学院入試に関する情報を発信しています。時々弁理士試験・行政書士試験についても書いています。

民事訴訟法重要問題とその解法』(杉山悦子)

☆司法試験向き度→4/5点
☆予備試験向き度→3/5点
☆法科入試向き度→3/5点

法学セミナーの連載を書籍化したもの。


叙述は,最近の流行りのスタイル(設例→(やたらと勉強好きな)学生ABの会話→解説)となっている。このタイプの書籍として『憲法解釈論の応用と展開(第2版)』(宍戸常寿)『刑事訴訟法入門』(緑大輔)がある。

内容的には,あるテーマについて,当該分野の基本知識の解説から出発して,発展的な学説の議論に踏み込んでいくものが多い。
若干学説の議論が多すぎるような気がするが,本年度の司法試験の傾向からするとそれでもいいのかもしれない(例えば,本年度の設問3は,217頁以下(特に226頁以下)を読んでいると非常に解きやすい)。

なお,本書は,重要テーマを網羅的に解説するものではない。教科書・概説書等として用いるのには不向き。