☆菜々子☆のプリズンブレイク



この映画に出会って本当に良かったです。


嗜眠性脳炎(しみんせいのうえん)を幼い時に患い、30年半昏睡状態だったレナード(ロバード・デ・ニーロ)が、セイヤー博士(ロビン・ウィリアムズ)の熱意ある治療と薬によって、奇跡的に意識を回復しました。


この二人は本当に凄いと思います。
まず、ロビン・ウィリアムズは、人とうまくコミュニケーションが取れないけど心優しくねばり強い医師を熱演
それからロバード・デ・ニーロの病気の症状の演技には、感動しました。プロです。本当の病人を熱意と愛を持って観察し、本当に取り憑かれたように演じないとあれほどにはならないと思うし、病気と闘っている人への尊敬の念まで感じてしまいました。



一見原因がわからない半昏睡状態の患者には、嗜眠性脳炎を過去に患った共通点がある事をみつけ、ボールを投げると反射的に取れる事にセイヤー博士は気が付きます。
熱意を持って観察し、パーキンソン氏病の新薬を投与し、患者の中の一人のレナードは奇跡的に回復します。風を感じ、人とふれ合って、恋もするんですが、やがて副作用が出始め、症状は元に戻ってしまいます。



彼女とのさよならのダンスシーン、症状が元に戻り始めた時に『ビデオに取れ。学べ学べ。』と言うシーン、一生懸命生きようとするレナードにとても感動します。



30年間の空白を抱え、短い間だけ目覚めたレナードだけど、それでもきっと意味があったんだと思います。

命を与えて奪ってしまった自責の念に悩んだ博士ですが、最後に恋の第一歩を自ら歩き出した彼の中には、きっとレナードとふれあって芽生えた気持ちがあると思うし、それは短く、思い通りになったとは言えないながらも、レナードの生きた証なんじゃないでしょうか。