誰にも記憶のある逆さ文字
逆さ文字とか鏡文字とか言われる文字があります。自分の経験でも、縦線で始まる字を書くときに、上から降りていって右へ行くのか左へ行くのか迷ってしまうのです。右へ行くのが正解のときにほぼ確信を持って左へ行って間違うのです。
ひらがなの「あ」と「お」がちょうどこのケースに当たります。まず、横一文字を書いてそれにクロスするように上から下に筆を進めます。十文字になりかけた頃から頭のなかに「どっち?」という不安が浮かびます。筆がさらに進み右へ行けば「あ」左へ行けば「お」なんですが、右か左か50%の確率でエイとばかりに書いて間違うのです。
自分の経験でもそんなにいつまでも逆さ文字を書くわけではないので目の前の孫が逆さ文字を書いても「あー、子供なんだな」と軽く考えていました。
「あ」と書くところを・・・
孫が小学校1年生で平仮名を学習し始めてその年明け、小学校入学から9ヶ月ほどたったある日のことです。おじいちゃん先生として毎日宿題を見てきて平仮名はもう書けるようになったと感じていました。
小学校の担任の先生から年賀状をいただきました。クラスの子どもみんなに書いてらっしゃるんだなとその年賀状を見ながら、返事を書かせようと思いつきました。1枚だけ残っていた写真年賀状に「あけましておめでとうございます」とだけ書かせようと思ったのです。写真の白枠の端っこを示してここから横に「あけまして・・・」と書くんだよと言うと、うんという返事。
細字のサインペンで勢い良く書いた最初の一文字は「あけまして・・・」の「あ」ではなく「お」の字でした。やってしまいました~
孫も私もびっくりした瞬間でした。
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